かつての「天才卓球少女」が、ついに全日本女王の称号を手にした。東京体育館で21日に行われた卓球の全日本選手権女子シングルスで、福原愛選手(23)が初優勝。小学5年生から13回目の挑戦で悲願を成し遂げた。試合直後は涙があふれた福原選手だが、記者会見では「肩身の狭い思いをしてきたので、ホッとしました」と安堵(あんど)の笑みが広がった。 子どものころからテレビのバラエティー番組で「天才少女」と評判を呼んだ福原選手だが、実力も相当なものだった。全日本選手権の年代別部門ではすべて優勝。シニアの選手も出場する女子シングルスに初めて出た11歳の時には4回戦に勝ち進んだ。14歳で出場した世界選手権で女子シングルス8強入り。五輪も04年アテネ、08年北京と2回出場した。 だが、「どんな大会よりも緊張する」という全日本の女子シングルスのタイトルには、手が届かなかった。2度の4強が過去最高。福原選手を指導し