脳内で記憶が次々と自分に都合よく書き換えられていくのか。それとも病的な虚言癖なのか-。東京電力福島第1原発事故対応をめぐる菅直人前首相の言動は、もはや「引かれ者の小唄」とあざ笑うだけでは済まされない。 東電が20日に社内事故調査委員会の最終報告書を発表したのを受け、菅氏は21日付のブログで、清水正孝社長(当時)と自らのやりとりに関する記述について「事実は違う」と真っ向から反論した。 「報告書では、3月15日未明の官邸での私と清水社長の会談で、清水社長が『撤退は考えていません』と発言したとしているが、事実は違っている。私から清水社長に『撤退はあり得ませんよ』といったのに対して清水社長は『はい、わかりました』と答えた」 菅氏は5月28日の国会事故調による参考人聴取の際も同じ主張をした。要は「清水氏が明確な形で撤退を否定しなかったため、3月15日未明に自ら東電本店に怒鳴り込む必要があった」という