こんにちは。IDES3期生の市村康典です。 新年を迎えて第1回目のコラムとなります。本年もよろしくお願いいたします。2019年にちなんだ感染症についてお話しします。 今から10年前の2009年、新型インフルエンザ(A/H1N1)がメキシコで確認され、世界的大流行となり、我が国でもその対応に追われたことを覚えていらっしゃる方も多いかと思います。さらに遡ること100年前、俗に「スペインかぜ」と呼ばれるスペインインフルエンザの大流行(1918-1919年)が起こっていました。 この「スペインかぜ」の大流行は、歴史的に見ても、14世紀のペスト(黒死病)などと並んで、感染症として非常に大きな規模でした。「スペインかぜ」は3波にわたり世界的に流行し、患者数は世界人口の25-30% あるいは世界人口の3分の1ともいわれ、死亡者数は、全世界で4000万人とも、5000万人とも、1億人ともいわれています。ち