教育と体罰 青柳武彦(主幹研究員) 要約 子供たちに効果的にしつけを行い、かつ社会人としての基本的な約束事を教えこむことは極めて重要なことであるが、最近はそれがあまりうまく行なわれていない徴候が多く現れている。子どもの大脳の神経生理学的な発育程度に応じた、最適の教育手段を通じてこれを行う必要があるが、愛情に裏付けられた「良い体罰」は、極めて有効な教育手段たり得るのである。ただし、体罰を与えるタイミング、程度、事後ケア等について十分に配慮しなければならない。 しかし、日本においては学校教育法によって体罰が一律に禁止されている。そのため教師が体罰についてノウハウを研究したり、それを身につけたりする機会は全くない。そのため「悪い体罰」が後を絶たないという現実がある。早急に一律な体罰禁止を廃止すべきである。 第1章 体罰の一律禁止 学校教育法 現状では「良い体罰」も「悪い体罰」も一律に禁止されてい