希望的観測と目標値の甘い関係 メーカーの新製品発表会では、「目標出荷台数」の数値を具体的に挙げることが多い。上場企業では株価にも影響するから、プレスリリースで必ずこの数字を盛りこむ。リリースに書かれていないことがあっても、新製品発表会で質問されてメーカー関係者が具体的な数値を答えることになる。 こうして掲げた目標値が、現実的な試算によって算出された達成可能な値かというと、必ずしもそうでない場合が多い。後日明らかになる出荷実績数と比較すると、大きな開き、場合によっては桁が1つ間違っているような場合すらある。なぜ、このようなことが起こってしまうのだろうか。 予想出荷台数の算出には、いくつかの方法がある。 1つは、自社の過去製品と比較して算出する方法だ。従来モデルの出荷実績から、その2割増、5割増と予測する。一般の会社における予算と同じく、前年同月の実績がベースになるので信頼性は高い。販路も同じ
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