シマンテックが取りまとめた2015年のセキュリティ脅威動向では、対策の難しさを象徴するような状況が浮かび上がった。 シマンテックは4月20日、2015年のセキュリティ脅威動向を取りまとめた報告書を公開した。企業の機密情報を狙ったサイバー攻撃の巧妙化やランサムウェア(身代金要求ウイルス)感染の増加など、セキュリティ対策が困難になっている脅威の実態を紹介している。 同社が2015年に世界で確認した新種マルウェア(亜種を含む)は4億3055万5582種類に上る。1日あたりでは117万9000の新種が出現しており、「100万円の札束を毎日積み上げていくような事態」(マネージドセキュリティ日本統括の滝口博昭氏)という。なお、2009年の新種マルウェアは236万1414種で、6年間で約182倍に増加した。 世界で確認された標的型攻撃は1305件あり、前年から55%増加した。特にメールを使う手口は、20