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ブックマーク / kasasora.hatenablog.com (4)

  • 眠るために生きている、あるいは「自己肯定感」が要らない人間 - 傘をひらいて、空を

    よく眠れたら気分が良い。しかし、少々の睡眠不足もそう悪いものではない。「今日の寝つきはさぞ良いだろう」と思えるからである。 レストランでコースをべてデザートにコーヒーを合わせるのは特別なときだけである。夜に、しかもアルコールとちゃんぽんで、カフェインを摂る! なんてこった。不良のすることである。 朝は決まった時間に起きて日光を浴びる。これがもっとも重要である。運動も必須だ。週に二回はジムへ行く。 わたしは眠るのがへたである。今は前述のような努力によって人並みに眠れるようになったが、以前はひどいものだった。もちろん医学的にもしっかり睡眠障害だった。苦しかった。それでずいぶんがんばった。 若く貧しかったころは家賃を抑える必要があったが、朝の日光が大切なので、駅から遠くてボロボロでも日当たりの良い部屋を借りた。夜中まで働かなくて済むよう常に効率を考え、深夜まで出かけるのは月に一度までとし、年に

    眠るために生きている、あるいは「自己肯定感」が要らない人間 - 傘をひらいて、空を
    mopin
    mopin 2024/03/12
  • 法律婚とわたし - 傘をひらいて、空を

    法律婚はしないと宣言して生きてきた。 わたしは生き延びることの次に己が思想信条を優先するという基方針を持っている。なんとなれば自分の思想に悖る振る舞いをすると気持ち悪くてQOLが下がるからである。そして、現代日の婚姻制度はわたしの思想に合わない。問題が多すぎる。付随する慣習やイメージも嫌いだ。だからやらない。 二十代終盤以降、彼氏的な人ができるたびにそのように宣告してきた。彼らはいったんそれを了承し、しかしいずれは去るのだった。愛が足りない、とわたしは思った。結婚とわたしとどっちが大事なのさ。 いや結婚のほうが大事なんだろうけど。わかってらい、そんなこと。 四十代になってやけに年下の、やたらと気の合う彼氏ができ、それまでは半同棲しかしなかったわたしがはじめて一緒に暮らしたいと思った。すると彼は結婚願望を表出しはじめたのだが、その手法は期限をつけて見限るというものではなかった。「自分と結

    法律婚とわたし - 傘をひらいて、空を
    mopin
    mopin 2024/01/09
    テンポが良くてさらっと読める文体。展開もなかなか素敵でした。
  • 旅麻薬とわたし - 傘をひらいて、空を

    遅い夏休みが取れたので外国でぼんやりすることにした。 これは文字通り何もしないで知らないところで薄ぼんやりする遊びである。旅行旅行なのだが、リゾートでも観光でもないので、わたしは「外国でぼんやりするやつをやってくる」と言って出かける。 旅行趣味の人間の多くは大学生あたりでバックパッカーを経験しており、三十そこそこで一度それに飽きる。もう少し年長になってから個人旅行を繰り返す者もいて、このタイプは遅咲きのぶん少々リッチな(ゲストハウスではなくホテルに泊まるような)旅行をするのだが、たどる道はさほど変わらない。国境を越えるだけで嬉しい時期が終わると、自分のテーマを据えた旅行をしはじめるのだ。 わたしは美術が好きなので、美術めあての旅行をしていた。人によっては自然観察であったり、グルメであったり、アウトドアスポーツであったりするのだが、要するにふだんの趣味を外国でやるのである。 これはいつやっ

    旅麻薬とわたし - 傘をひらいて、空を
    mopin
    mopin 2023/09/12
    “でもわたしたちは旅行をやめることができない。旅麻薬が忘れられない旅行ゾンビと化す。なんでもいいからどっか行きたい。もちろん国内でもいい。住んでるところじゃなければどこでもいい。”
  • 恋愛なんか好きじゃなかった - 傘をひらいて、空を

    疫病が流行しているのでよぶんな外出を控えるようにという通達が出された。そのために停滞したもののひとつが恋愛活動である。僕らの世代では(少なくとも僕の周囲の同世代の友人の間では)「恋愛したいなら『自然な出会いを待ちたい』などというのは寝言であって、自分から動かないやつにはなにも起きない」という認識が一般的である。恋愛したけりゃ恋愛活動をするものなのだ。 そしてその恋愛活動の多くが停止し、いくらかは強行され、全体に様変わりしたのがこの一年数ヶ月である。 僕は疫病流行が一度落ち着いたところで今の彼女に出会った。そうして彼女が「つきあおうよ。わたしとつきあうと楽しいよ」と言うので即つきあうことにした。その後ふたたび新しく人と会うのが困難に(あるいはためらわれるように)なったので、いわば出会いの滑り込みである。滑り込めたのは彼女の腕力のおかげだ。デート一回目でつきあおうなんて言えないですよ、少なくと

    恋愛なんか好きじゃなかった - 傘をひらいて、空を
    mopin
    mopin 2021/12/09
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