尊敬する同業者の子息が島根の県立高校に進学した。都内の帰国子女も多い私立高と天秤にかけ選択したというが、偏差値や進学という観点で言えば明らかに都内私立高が有利だ。地方での寮生活は出費もかさむだろうにあえて島根。そこに何があるのだろう?と思った。 年間約350人――。決して多い数字ではないが、友人の息子のように親元を離れて地方の公立高校に留学する子どもたちがおり、その数は年々増えている。 「島留学」で入学者数が倍以上に きっかけとなったのは、まちづくりの先進事例として知られる島根県海士町にある隠岐島前(どうぜん)高校の「魅力化プロジェクト」だ。海士町は、2002年には借金が100憶円を超え、夕張市に続いて財政再建団体へ転落するとまで言われた状況から行財政改革や、産業創出による島のブランド化と、あの手この手で町を改革。今では、年間100人程度(2011~2014年は平均139人)のUIターンが
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