<究める>体内時計の全体像、「自分流」で解明…生命科学界に新風 上田泰己・理化学研究所プロジェクトリーダー 新たな成果を報じる論文の原稿が届いた。一流の研究者たちを納得させるだけの力があるか? 鋭い視線を注ぎ、時に黙考する(神戸市中央区の理化学研究所で)=原田拓未撮影 「指導教官に与えられたテーマを面白くするのが重要なんだよ」 1999年の初夏、東京・本郷にある東京大医学部。学部卒業を控え、大学院進学の相談に訪れた23歳の上田泰己に、ある高名な教授は冷たい視線を浴びせ、突き放すように言った。 教授がへそを曲げるのも無理はない。上田は「製薬会社に雇ってもらって体内時計の研究をしたいのですが、先生の研究室に受け入れてもらえませんか?」と持ちかけたのだ。大学院進学を目指す身でありながら研究テーマを自分の興味で決め、さらに企業で独自に研究を進めようとする。徒弟制度が色濃い日本の大学ではふつう、あり
森さんの趣味は、そば打ちやギョーザの皮づくり。「こねるのが好き。数学も理屈をこねるので一緒。まあ、数学の方はいくらこねても家族は喜ばないけれど」(京都市左京区の京都大で)=川崎公太撮影 「先生、笑顔でお願いします」「笑って、笑って」 1990年8月、国立京都国際会館で開かれた数学のノーベル賞と言われるフィールズ賞授賞式。39歳の森重文は、「笑顔で」という報道陣の呼びかけに一切応じず、終始硬い表情のままフラッシュを浴び続けた。 4年に1度、40歳以下の研究者に贈られる最高の栄誉。過去の日本人受賞者は東京大名誉教授の小平邦彦(故人、54年)と米ハーバード大名誉教授の広中平祐(70年)の2人だけ。しかし、20年ぶりの快挙にもニコリともしない姿は、<気難しい数学者>に映った。 実は、気さくで謙虚な人柄だ。なぜ笑顔を封印したのか。「日本で授賞式が開かれたから自分だけが持ち上げられているようで……。他
ビデオカメラ(上)の映像を縦型のモニターに映し出し、遠隔地の人(右から1、3、5、7人目)と間近で話しているように感じられるミライノデンワ(7日午前、京都府精華町のNTTコミュニケーション科学基礎研究所で)=菊政哲也撮影 情報通信技術を研究しているNTTコミュニケーション科学基礎研究所(京都府精華町)で7日、開発中の次世代テレビ電話「ミライノデンワ」が公開された。 65型の大型液晶画面を8枚並べた部屋で、NTT厚木研究開発センター(神奈川県厚木市)と結んで計8人で模擬テレビ会議を実施。それぞれが適度な間隔をあけて画面の前に立つと、厚木側の4人の担当者が精華側の担当者の隣に1人ずつほぼ等身大で立っているように映し出され、顔を見て話しかけると目線が合うなど、あたかも一つの部屋に集まって会議をしているようだった。ぬいぐるみを差し出して(右から2人目の男性)「なでて」と話しかけると、相手の手がぬい
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く