友情、恋愛、部活、そして勉強。高校生活とはそういうものだと決めつけてはいないだろうか。ほぼ友達ができず、共学なのに男子とも接点なし。修学旅行のときは独り図書室通い。そんな「孤独感たっぷりの高校生活だって立派な青春だ」と教えてくれるのは、『いつもうっすら黒歴史』(お肉おいしい/KADOKAWA)だ。 ちょっと変わったペンネームの著者の実体験を漫画と告白文で綴った、青春ノスタルジーコミックエッセイ。本書は、自虐的に語られながらも、それが自分の生き方だと著者は主張する。 ブラックではなかった「黒歴史」 高校生は、とかく群れを作りたがる。とくに女子は、グループで行動することで存在感と安心感を得ているようだ。グループの性格の違いから階級が生まれ、それがスクールカーストに発展するという。そして、カーストの底からも外れた自分は、疎外感に包まれる。 学校に居場所がない高校生は、大人が思っているよりもつらい