選帝侯(せんていこう、ドイツ語: Kurfürst)は、神聖ローマ帝国において、ローマ王(ドイツ王)すなわち神聖ローマ帝国の君主に対する選挙権(選定権)を有した諸侯のことである。選挙権以外にも他の帝国諸侯とは一線を画した数々の特権を有した。選挙侯(せんきょこう)または選定侯(せんていこう)ともいう。 名称について[編集] 選「帝」侯とは言うが、法的には彼らが有するのは「ローマ王」の選挙権であって、皇帝の選挙権ではない。ローマ王は東フランク王から連続する君主号であり事実上神聖ローマ帝国の君主でもあるが、さらに神聖ローマ皇帝として即位し戴冠されなければ皇帝ではないからである。このため、「選挙侯」とも呼ばれるが、研究者によっては「選定侯」と呼ぶ者もいる。「選定」との語は、当時のローマ王の選挙手続において「選挙」(Wahl)と「選定」(Kur)が法的に区別されており、選帝侯が担ったのは後者であった
![選帝侯 - Wikipedia](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/94f18d487733d2ddf2b8c0bee5af83ffa266f4ef/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fupload.wikimedia.org%2Fwikipedia%2Fcommons%2Fthumb%2F5%2F51%2FBalduineum_Wahl_Heinrich_VII.jpg%2F1200px-Balduineum_Wahl_Heinrich_VII.jpg)