アニメやオタクなど日本のサブカルチャーを素材にした作品で知られる現代美術家、村上隆氏のフィギュア作品が、米競売大手サザビーズで1516万ドル(約15億9500万円)の高額で落札され、大きな話題を呼んだ。価格だけで比べれば、3月に別の競売大手クリスティズで落札された鎌倉時代の仏師・運慶作とみられる国宝級の仏像(1280万ドル=約13億4700万円)を上回った。米ポップアートの旗手アンディ・ウォーホルにたとえられ「日本のウォーホル」(ニューヨーク・タイムズ紙)といわれる村上人気の背景を探った。 5月14日に落札された作品は村上氏が1988年に制作した「マイ・ロンサム・カウボーイ」。アニメの主人公のような若い裸の男性のフィギュアで、性そのものが重要なモチーフになっていることや、落札額が当初予想(300~400万ドル)の5倍前後にのぼったこともあり、注目を集めた。 2003年にサザビーズで落札