前の記事 「ITで無給勤務が常態化」会社を訴える例が続く 強磁場の世界:「ネズミの浮揚」や「世界最強のMRI装置」 2009年9月29日 Alexis Madrigal 磁性流体のスパイク現象。画像はwikipediaより 現在、人体に使われる世界で最も強力な磁気共鳴画像(MRI)装置は、重量45トンの電磁石で9.4テスラの磁場を発生させる。 テスラとは、磁場[磁束密度]の強さを表わす標準的な測定単位だ。9.4テスラという数値は、世界最強の粒子加速器である『大型ハドロン衝突型加速器』(LHC)の電磁石よりも強力だ(ご存じのように、LHCには電磁石が大量にある)。[LHCでは、超伝導加速空洞により陽子ビームを加速し、8テスラ強の超伝導電磁石でその軌道を曲げて円形の周回軌道に乗せる] イリノイ大学シカゴ校に設置されている世界最強のMRI装置は、粒子の加速ではなく人間の脳の観察に利用されている。