就任後初めて沖縄県を訪問した野田首相。 27日までの2日間に知事との会談や視察をこなし、経済界などからは、振興策の進展などに期待の声が上がった。一方、米軍普天間飛行場(宜野湾(ぎのわん)市)の移設先としている名護市については、「賛否が分かれている地域を刺激したくない」との理由で自衛隊ヘリからの視察にとどまり、地元からは「足を運んでほしかった」と批判が噴出した。 ◆地元要望に前向き 「沖縄のためになんとかしようという気持ちがあった」。宜野湾市のホテルで首相と懇談した県経営者協会の知念栄治会長は、満足そうな表情を浮かべた。 知念会長によると、非公開で行われた約1時間の懇談で、地元経済界が要望してきた那覇空港の滑走路増設や沖縄本島を縦断する鉄道の整備について、首相は前向きな考えを示したといい、「引き続き検討していただけそうだ」と語った。 首相はその後、在日米軍再編計画の見直しで、日米両政府が優先