多種多様な販売形態の登場により、構造や文脈が複雑化し、より多くのユーザーを楽しませるようになってきたデジタルゲーム。本連載「ゲームの元ネタを巡る旅」では、そんなゲームの下地になった作品・伝承・神話・出来事などを追いかけ、多角的な視点からゲームを掘り下げようという企画だ。企画の性質上、ゲームのストーリーや設定に関するネタバレが登場する可能性があるので、その点はご了承願いたい。 第2回は『Bloodborne』から「クトゥルフ神話」を考えていく。 『Bloodborne』のゲーム概要 本作は2015年3月26日に発売したPlayStation4専用のアクションRPGだ。フロム・ソフトウェアが開発し、ソニー・コンピュータエンタテイメントが販売を手掛けている。 『Bloodborne』はフロム・ソフトウェアが連綿と作ってきた『Demon's Souls』から続く高難易度3Dアクションの系譜であり、