歯周病がアルツハイマー病を誘発するメカニズムを、九州大大学院歯学研究院の武洲(たけひろ)・准教授(神経免疫学)の研究グループが解明し、関与している酵素を特定した。歯周病とアルツハイマー病の相関関係は近年、患者の状況や脳の解剖から指摘されているが、どういった過程をたどるのかは未解明だった。酵素の働きを止める薬や食品を開発できれば、アルツハイマー病の発症や症状悪化を食い止められる可能性がある。 6月中旬、オランダの科学誌電子版に研究成果を発表した。 先行研究で、アルツハイマー病患者の脳から歯周病の原因菌「ジンジバリス菌」が見つかっている。グループはマウスにこの菌を毎日少量ずつ5週間にわたって投与して歯周病状態にしたところ、投与していないマウスに比べて認知機能が低下。脳内にアルツハイマー病特有の炎症や老人斑が認められた。 さらに、投与したマウスの脳内で「カテプシンB」と呼ばれる酵素が増大し
「農薬は危ないからオーガニック食品が安心」「『トクホ(特定保健用食品)』のコーラの方が体に良さそうだ」。特段、食に気をつかっていなくても、こんなことを思いながら買い物をしたことがある人は多いはずだ。 だが実は、こうした食の健康情報は科学的根拠が薄い。それどころか、健康効果をうたう食品や食事療法の中にはかえって有害なものさえある。 なぜ食の世界にはニセの健康情報があふれているのか。『効かない健康食品 危ない自然・天然』(光文社新書)で健康食品や自然・天然食品にまつわる情報を一つ一つ検証した科学ジャーナリスト、松永和紀さんに話を聞いた。 「自然は体にいい」という思い込みあれに効く、これは悪いなど、食と健康を結びつける情報はテレビや雑誌、インターネットなどで常に発信され、拡散されている。その中でも幅広く浸透しているのは、「自然や天然のものは体に良い」という考え方だ。 「白砂糖は体に悪い」と蜂蜜や
医学ライター。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会正会員。証券、IT関連の業界紙編集記者を経て、なぜか医学、生命科学分野に魅せられ、ここを安住の地と定める。ナラティブ(物語)とサイエンスの融合をこころざし、2006年よりフリーランス。一般向けにネット媒体、週刊/月刊誌、そのほか医療者向け媒体にて執筆中。生命体の秩序だった静謐さにくらべ人間は埒もないと嘆息しつつ、ひまさえあれば、医学雑誌と時代小説に読み耽っている。 カラダご医見番 ハードワークのストレスに加え、飲酒や脂っこい食事。ビジネスマンの生活習慣は健康面からは実にハイリスクです。痛い・苦しい・痩せた・太った・イライラする…。そんな症状はどのような病気の兆候なのか?どんな治療が有効なのか?いきいきと働き続けるために、身体と病気に関する正確な知識が欠かせません。 バックナンバー一覧 巷で論争が続いている「糖質制限食」。2型糖尿病の食事療法
たとえば、朝食に炭水化物を摂りましょうなんていう言説があるわけです。脳はブドウ糖しかエネルギーにできない、朝食に炭水化物を摂取して脳に糖分を与えて脳を目覚めさせましょう。といった具合です。でもこれは真実とはかけ離れていて、栄養学の講義を2,3コマも聴けば、脳はブドウ糖だけでなく飢餓時にはケトン体もエネルギー源とするんですと、拍子抜けするほどあっさり言われてしまうのです。 じゃあブドウ糖必要なの? ケトン体をエネルギーにできるなら、そんなにがんばって糖分維持しなくていいんじゃないかと、ちょっと疑問を感じていたわけです。 赤血球はミトコンドリアを欠いており、それ故、つねに(嫌気性の)解糖とペントースリン酸回路に完全に依存している。脳はそのエネルギー要求性の約20%をケトン体でまかなうことができるが、残りはグルコースから得なくてはならない。絶食時および飢餓時の代謝の変化は、グルコースと肝臓および
If you want to quantify the alarming impact of the anti-vaccine movement, the chart above is a good place to start. It plots the cumulative number of new measles cases by month, for each year from 2001 to 2014. There were 644 new measles cases in 27 states last year, according to the CDC. That's the biggest annual number we've seen in nearly a quarter-century. The vast majority of people who contr
2004年に公開されたアメリカのドキュメンタリー映画「スーパーサイズ・ミー」では出演のモーガン・スパーロック氏が30日間マックを食べ続けるというものだが、その結果、体重は11キロ増え、体脂肪率も増加という最悪のものとなった。果たしてファーストフードは本当に体に悪いのだろうか?肥満につながるものなのだろうか? このドキュメンタリー映画を見て、純粋な好奇心にかられたのは、アメリカ・アイオワ州アンケニーの科学教師、ジョン・シスナ先生。科学者として疑問に思ったことは実験せずにはいられない性分だったのだろう。シスナ先生は、3か月間マクドナルドだけを食べ続けその過程を記録していった。 その結果は予想に反し、ダイエットに成功しちゃった、コレステロール値も落ちちゃったよ。というものだった。 彼は自らの体を張ったこの実験を、授業の課題として生徒らとと共に行った。 まず最初に決め事を行った。それは、マクドナル
がんの征圧は間近か!? - 鳥取大、悪性度の高い未分化がんを正常細胞に転換 マイナビニュース 1月28日(火)11時36分配信 鳥取大学は1月25日、クローニングしたRNA遺伝子に関連して発現変動する単一の「マイクロRNA」を悪性度の高い未分化がんに導入したところ、容易に悪性度を喪失させることができ、正常幹細胞へ形質転換できることを発表した。 成果は、鳥取大 医学部病態解析医学講座 薬物治療学分野の三浦典正 准教授らの研究チームによるもの。研究の詳細な内容は、1月24日付けで英オンライン総合学術誌「Scientific Reports」に掲載された。 三浦准教授は、自身のクローニングした遺伝子がRNA遺伝子であり、がんの第1抗原と目されてきた「ヒトテロメレース逆転写酵素遺伝子(hTERT)」と関連して、特に未分化なヒトがん細胞において、その発現を制御させる性質を持つ特異な遺伝子として、
07月13日 2010 科学者は信用できるのか 『The China Study』 ジメジメしすぎで、朝っぱらからシャワーを浴びたい梅雨真っ盛りな日本の毒男の皆さん、いかがお過ごしでしょうか。僕の住んでいるところは最近サッパリしすぎで、外国語なまりで「あなたにもサッパリあげたい」と言いつつ、サッパリは独り占めにしたい毒之助でございます。いやーサッパリだなー。おたく、サッパリしてます?ところで突然ですがみなさん、「科学者を信用する」ことをお好きでしょうか。僕にとっての科学は、限界はありつつも自然についての知見を新たに積み重ねていく上でもっとも効果的な方法論です。ただし僕自身科学者でありながら、その方法を実践する「科学者」を信用するかといえば、とくに科学の知識もない生保レディーを信用する程度にしか信用していないことが多いことを白状しなければなりません。数年前のことです。科学の世界ではもっとも権
喫煙者が吸う煙よりも、多くの有毒化学物質が含まれているというたばこの副流煙。心臓病になるリスクを最大で30%増加させることが知られている。米サンフランシスコ総合病院のPaul F. Frey氏らは、これまでの研究で示されたものよりも濃度が低い副流煙を短時間吸い込むだけで、喫煙をしていない成人に血管機能障害の徴候が観察されることが分かったと、米医学誌「Journal of the American College of Cardiology」(2012; 59: 1908-1913)に発表した。 ◎非喫煙者33人が参加 今回の研究には糖尿病、心臓病、腎臓病にかかったことがない健康な非喫煙者33人(18〜40歳)が参加。唾液中のコチニン(ニコチンからできる化学物質)濃度を測り、研究前24時間以内に副流煙にさらされていないことを確認した上で、(1)フィルター処理した清浄な空気、(2)一般的な喫煙
Roger Ekirch says this 1595 engraving by Jan Saenredam is evidence of activity at night His book At Day's Close: Night in Times Past, published four years later, unearths more than 500 references to a segmented sleeping pattern - in diaries, court records, medical books and literature, from Homer's Odyssey to an anthropological account of modern tribes in Nigeria. Much like the experience of Wehr'
写真 もっと医療面夏風邪、大人もご用心 手足口病「痛くて涙がポロポロ」(2019/7/31) 夏風邪のシーズンが続いている。「夏風邪ウイルス」とも呼ばれるウイルスの感染が原因で、子どもだけでなく大人でもかかることがある。特に「手足…[続きを読む] 今年一番の暑さで熱中症急増、栃木で80代の男性死亡[ニュース・フォーカス](2019/7/31) ジャガイモの毒、当たらないために 芽・緑色・傷に注意[ニュース・フォーカス](2019/7/30) 障害者ケア「家族で独占はリスク」 脳性まひの医師語る[ニュース・フォーカス](2019/7/30) ゲノム編集、遺伝病を防ぐ福音か 多様な功罪、線引きは[ニュース・フォーカス](2019/7/29) 熱中症か、80代女性が自宅で意識不明、重体 鳥取市[ニュース・フォーカス](2019/7/31) 難病の神奈川の女子高校生、米で肺移植手術成
The Cochrane Collaboration つくり、手入れし、アクセス性をたかめる ヘルスケアの介入の有効性をシステマティックレビューで Preparing, maintaining and promoting the accessibility of systematic reviews of the effects of healthcare interventions 詳細は、インターネットでご覧ください コクランライブラリ The Cochrane Library http://www.cochrane.co.uk または コクラン共同計画のWWWサイト http://www.cochrane.org http://www.nihs.go.jp/acc/default.html (日本) JANCOCのWWWサイト http://www.cph.mri.tmd.ac.jp
FDA(米国食品医薬品局)と聞くと日本の厚生省よりずっとマシな様に感じる人が多いが、それは大きな勘違いだ。 全ての部門でと云うことではないが、企業の門番・番犬として害悪にすらなっている。同時に日本の厚生省(厚生労働省)が全く国民の健康を管理する機能を果たしていないことも良く分かる。というよりその逆、如何に企業が健康(といっても金を儲けると云うことだが)を維持出来るかを目的としているのだ。その目的のためには国民は健康になろうが死のうが関係ないのだ。 トリプトファンと同じように、遺伝子組み換え微生物によって量産されている「rBGH」というホルモンがある。 rBGHは「rconbinant Bovine Growth Hormone」の略で、「遺伝子組み換え牛成長ホルモン」となる。別名bSTと呼ばれることもあり、商品名は「ポジラック」である。 これは、アメリカのモンサント社が製造して
タバコの副流煙によって10代の聴覚障害が倍増していることが明らかに タバコが健康に悪いことは周知の事実となっていますが、まだわかっていないことも多く、具体的にどんな影響があるのか調査が進められています。 ダバコの副流煙(たばこの先から出る煙)による影響で、10代の子供が聴覚を損失する確率は、煙にさらされない子に比べて2倍に上ることがアメリカの調査で判明したそうです。 これまで肺への悪影響などはよく言われてきましたが、アメリカで行なわれた最近の調査によると、副流煙によって10代が難聴になる確率が倍増していることがわかりました。 調査は12〜19歳の1500人を対象に行われ、家庭環境など副流煙にさらされている800人のグループの40%ほどが聴覚に問題があり、さらされていない700人のグループの25%を大幅に上回る結果となりました。 これは副流煙が直接的に耳に損傷を与えていることを示し、また、副
ユッケだけではない、食のプロが警鐘を鳴らす生食の危険性――樂旬堂坐唯杏、武内剋己さん:あなたの隣のプロフェッショナル(1/4 ページ) 「あなたの隣のプロフェッショナル」とは? 人生の多くの時間を、私たちは“仕事”に費やしています。でも、自分と異なる業界で働く人がどんな仕事をしているかは意外と知らないもの。「あなたの隣のプロフェッショナル」では、さまざまな仕事を取り上げ、その道で活躍中のプロフェッショナルに登場していただきます。 日々、現場でどのように発想し、どう仕事に取り組んでいるのか。どんな試行錯誤を経て今に至っているのか――筆者は、「あの人に逢いたい!」に続き、戦略経営に詳しい嶋田淑之氏です。本連載では、知っているようで知らない、さまざまな仕事を取り上げていきます。 焼き肉チェーン店「焼肉酒家えびす」での、牛生肉を使った韓国料理「ユッケ」による食中毒事件発覚から1カ月が経過した。牛生
バナナ毒 もうそろそろ、地震や原発事故とは関係ない話をしてもよい頃だろう。今回は、バナナの毒(バナナトキシン)の話をしよう。バナナトキシンについては、知らない人のほうが多いかもしれない。ある特定の品種のバナナに含まれるバナナトキシンは、ハイアイアイ熱という疾患のリスク因子となる。ハイアイアイ熱は、南太平洋にあるハイアイアイ諸島の風土病である。比較的若い人に発症しやすく、断続的な発熱を繰り返し、最終的には消耗して死に至る。ハイアイアイ熱が猖獗を極めた1900年頃は、ハイアイアイ人の死因の5割近くに達したという。 現在では、ハイアイアイ熱はハイアイアイ人特有の遺伝的素因と環境因子(バナナトキシンの経口摂取)が複合して起こる、ある種の膠原病であると考えられているが、当初は感染症ではないかと疑われた。しかし、感染症のパターンをとらないこと、病原微生物を確認できないこと、昔から「バナナ知らずは熱知ら
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