JR四国は、新しい特急用ディーゼルカーとして開発した「2600系」について、本格導入を断念した。 車体を傾けてカーブを高速走行するための装置として、従来の「振り子式」の代わりに「空気バネ式」を採用したが、カーブの多い土讃線で空気の補充が間に合わなくなる可能性があることが判明したため。先行導入した4両は12月から高徳線に投入するが、今後は振り子式の新型車両の開発に方針転換する。 同社が2600系の開発に乗り出したのは、1989年にデビューし、高徳、土讃、予讃の各線を走ってきた振り子式の「2000系」が老朽化しているためだ。2600系では、車体をカーブの内側に傾斜させ、スピードと乗り心地を両立させるため、車体左右の空気バネの高さを変える方式を採用。14億円を投じて今年2月、4両を調達した。 空気バネの方が構造が簡単で、メンテナンスが容易なほか、2014年に導入した新型特急電車「8600系」にも