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ブックマーク / hnw.hatenablog.com (15)

  • ECMAScriptの浮動小数点数の丸め仕様がスゴい - hnwの日記

    ECMAScriptの浮動小数点数の丸め関数である Number.prototype.toFixed() について調べてみたところ、浮動小数点数をわかっている人が作った硬派な仕様だと感じたので、解説してみます。 浮動小数点数の丸めの善し悪しについて 私はプログラミング言語の浮動小数点数の丸め処理に興味があり、過去に関連記事を30以上書いています。こうした活動から得られた知見として、良い丸め関数には次のような性質があると考えています。 仕様がシンプルで直感的であること 仕様が抜け漏れなく文書化されていること バグを作り込みにくい仕様であること どれも良い関数の一般論のような話ですが、丸め処理に限って言えば簡単な話ではありません。そもそも浮動小数点数の性質が人の直感に反するため利用者にとっても実装者にとっても罠が多く、結果として上の条件を満たせないことが多いのです(私が面白いと感じるポイント

    ECMAScriptの浮動小数点数の丸め仕様がスゴい - hnwの日記
  • GAE/SE PHP 7.2環境は実用性が高そうだという話 - hnwの日記

    筆者の周囲だけかもしれませんが、さいきんGoogle App Engine Standard Environment(以下GAE/SE)が再注目されつつあるように思います。今回筆者もgVisorベースのGAE/SE PHP 7.2環境に触ってみたので、その内容を紹介します。 GAE/SEとは GAE/SEは元祖PaaSとも言えるような、Googleが提供するフルマネージド環境です。以前からJavaPythonGoPHPの4言語の環境が提供されていましたが、Go以外の言語のバージョンアップは長いこと提供されておらず、Google気度に疑問を持っていた人も多かったように思います(私もその一人でした)。 ところが最近になってNode.js 8、Java 8、Python 3.7、PHP 7.2と立て続けに新バージョンを提供してきており、Googleが水面下でGAE/SEに開発リソースを

    GAE/SE PHP 7.2環境は実用性が高そうだという話 - hnwの日記
  • ポートノッキングで10秒間だけsshdを公開する設定 - hnwの日記

    先日Twitterに次のような書き込みをしたところ思ったより反応が良かったので、詳細の設定を紹介します。 UDP53番、TCP443番、UDP123番とポートノッキングをするとTCP443番に10秒だけsshdが現れる、という中二病全開の設定をした。皆様にもお勧めしたい。— hnw (@hnw) 2017年3月26日 といっても特殊なことをしたわけではなく、knockdでポートノッキングの設定を行い、iptablesと組み合わせて実現しました。 ポートノッキングとは ポートノッキングというのは、決められたポートを決められた順番で叩くことでファイアーウォールに穴を空けられるような仕組みのことです。ポートノッキングを使えば、TCPの7000番、8000番、9000番の3ポートにパケットを送りつけると22番ポート (SSH) へのアクセスが許可される、といった設定ができます。 ポートノッキングの

    ポートノッキングで10秒間だけsshdを公開する設定 - hnwの日記
  • PHPの中身をgdbで観察できるようなDockerイメージを作りました - hnwの日記

    CLI版のPHPをgdb上で動かしつつ、内部的なデータ構造を覗き見ることができるようなDockerイメージを作ってDocker Hubにアップロードしました。Docker環境さえあればすぐに動かすことができます。 このイメージを動かせばCのコードを書かなくてもPHP内部のデータ構造を確認することができます。PHPの内部構造を詳しく知りたい、というような人は参考にしてみてください。 準備 Macの人はDocker for Macを用意しましょう。他のOS上でも同様にDockerをインストールしてください。また、イメージの圧縮時サイズが200MB程度ありますので、それなりのネットワーク環境で遊ぶことをオススメします。 起動 Docker 1.10以降ではseccompにより一部システムコールが制限されているため、コンテナ内でgdbによるデバッグができません。期待通りにgdbを動かすにはコンテナ

    PHPの中身をgdbで観察できるようなDockerイメージを作りました - hnwの日記
  • multi-prime RSAとは何か - hnwの日記

    RSAは現在主流と言える公開鍵暗号の方式で、SSHやHTTPSなど重要プロトコルで利用されています。我々が普段利用しているRSA暗号では2つの巨大素数p,qを生成し、2素数の積nを公開鍵として利用します。万一nが素因数分解されてしまうと秘密鍵を計算で求めることが可能になりますが、nが2048bitであれば2030年くらいまで素因数分解は非現実的だろうと言われています。 ところで、入手したRSA公開鍵に含まれるnの素因数が3個以上だった場合に、対応する秘密鍵は存在するのでしょうか?また、その秘密鍵を素因数分解の結果から計算できるのでしょうか?筆者はこの疑問に長らく答えが出せずにいたのですが、RFC3447(PKCS #1)に「multi-prime RSA」として定義されていることを知りました。稿ではこの multi-prime RSA について紹介します。 RSA暗号の原理 RSA暗号で

    multi-prime RSAとは何か - hnwの日記
  • PHPのインターン化文字列とは何か - hnwの日記

    このエントリは闇PHP Advent Calendar 2015の3日目です。なぜか@do_akiさんによる4日目の記事「ZEND_TICKS と tick 関数」を読んだ後で書いています。 稿では、あまり日語での説明を見たことがないPHPのインターン化文字列(interned strings)について紹介します。 文字列のインターン化とは 文字列のインターン化というのは多くのプログラミング言語で採用されているテクニックで、同じ不変文字列がプログラム中に何度も登場するような場合に、毎回文字列をコピーするのではなく同じ文字列を共有することで実行時間やメモリ消費量などを有利にするようなものです。Wikipediaの「String interning」なども参照してください。 internというのは軍などで使われる単語で、抑留というのが日語で一番近い単語だと思いますが、どうもピンとこないの

    PHPのインターン化文字列とは何か - hnwの日記
  • 第六回闇PHP勉強会の発表資料まとめ - hnwの日記

    昨日11/22(日)に第六回闇PHP勉強会が開催されました。PHPの勉強会なのにPHPのコードが全部で10行も登場しないという毎度おなじみの展開でしたが、たくさんの方にご参加頂きました。当にありがとうございました。 では、発表を順に紹介します。 @hnw 「OPcacheの新機能ファイルベースキャッシュの内部実装を読んでみた」 まずは僕の発表からでした。PHP7からの新機能であるOPcacheのファイルベースキャッシュについてソースコードを交えて仕組みを紹介しました。機能について、個人的には若干ネガティブに見ていますが、今後「こういう状況では確かに便利だ」という事例が出てくれば判断も変わると思います。 @noldorinfoさん「SQLite2と3のエスケープ関数の違いとその対策」 SQLite3のエスケープ関数がSQLite2のものと実装が変わっており、バイナリアンセーフになっていて

    第六回闇PHP勉強会の発表資料まとめ - hnwの日記
  • PHPカンファレンス関西2015でPHP7について発表してきました - hnwの日記

    去る5/30にPHPカンファレンス関西2015で基調講演をさせていただきました。今回は長い枠だったのもあって資料準備にかなりの時間をかけました。その甲斐あってか、好評だったようで何よりです。発表資料は以下になります。 質疑応答やその他の反応について補足 お伝えし忘れたことや誤解を招いた点があったかもしれませんので、4点ほど補足します。 「内部構造を変更したのだから、エクステンションごとにPHP7対応が必要なのではないか?」 その通りです。プレゼンでも紹介したzvalのポインタ参照が一段浅くなっていることや、内部APIが変更された影響があるため、PHP5用のエクステンションをPHP7でビルドしようとしても、そもそもコンパイルすら通らない可能性が高いです。xdebugなど内部構造と密接に関わるエクステンションほど対応に時間がかかるでしょう。 一方で、PHP体に同梱のエクステンションは既にほぼ

    PHPカンファレンス関西2015でPHP7について発表してきました - hnwの日記
  • PHPのJSONライセンス問題が一応決着 - hnwの日記

    2012年頃に、PHPのJSONエクステンションのソースコード中に次のようなライセンス文言が含まれていると話題になりました。 The Software shall be used for Good, not Evil. これはJSONライセンスと呼ばれるライセンスの一文です。「このソフトウェアを良いことに使うのはいいけど、悪いことには使っちゃダメ」といったところでしょうか。 これはフリーソフトウェアの定義に反しており*1、各種LinuxディストリビューションでJSONエクステンションを配布できないことになるため、ちょっとした騒動になったというわけです。 稿ではこのJSONライセンスへの対応が現在どうなっているかを紹介します。 各種Linuxディストリビューションの対応 PHPのJSONエクステンションはjson_encode()やjson_decode()などの重要な関数を提供するエクス

    PHPのJSONライセンス問題が一応決着 - hnwの日記
  • PHPのロケールに関するまとめ - hnwの日記

    5/3 17:45追記:t_komuraさんに指摘いただいた関数と、さらに僕が調べ直したものを含め、「ロケール設定に従う関数一覧」に25個ほど追加しました。かなり見落としがありましたね…。 PHPのロケール*1まわりについて調査したので、これをまとめてみます。 この記事は「ロケールの影響を受ける関数 - Sarabande.jp」を掘り下げたものです。masakielasticさん、ナイスな記事をありがとうございます。 PHPの文字列型と文字エンコーディング 他のモダンなLL言語と異なり、PHPは文字列の文字エンコーディングに関して何も仮定せず、単なるバイト列として管理しています。つまり、文字エンコーディングの取り扱いは各関数の実装に委ねられています。 下記の通り、これはマニュアルにも記述があるのですが、実に残念なことです。 残念ながら、PHP の各関数が文字列のエンコーディングを判断する

    PHPのロケールに関するまとめ - hnwの日記
  • PHP 5.4.4から==の挙動が一段と難しくなりました - hnwの日記

    PHPの==は両辺を適当に型キャストしてから比較するような演算子です。この型キャストの規則は難解すぎる上にドキュメントも不十分なため、PHPプログラマでも完璧に理解している人はほとんど居ないくらいの印象です。バグの原因になりかねないため、なるべく==を使わないようにしているPHPプログラマも多いはずです。 ところで、この==演算子の挙動がPHP 5.4.4から変更されていることはあまり知られていません。稿ではこの内容を紹介します。 Bug #54547 の騒動 まずはこの仕様変更の経緯を紹介します。 2年ほど昔、Hacker Newsで2^63付近の整数に対応する文字列をPHPで比較したときの挙動がおかしいというスレッドが盛り上がったことがありました。具体的には、PHPでは「'9223372036854775807' == '9223372036854775808'」がtrueになるとい

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  • GitHubユーザーのSSH鍵6万個を調べてみた - hnwの日記

    (2015/1/30 追記)時期は不明ですが、現時点のgithub.comはEd25519鍵にも対応しています。 (2016/5/31 追記)「GitHubにバグ報告して賞金$500を頂いた話」で紹介した通り、既に弱い鍵はGitHubから削除され、新規登録もできなくなっています。 GitHub APIを利用して、GitHubの31661アカウントに登録されているSSH公開鍵64404個を取得してみました。抽出方法*1が適当すぎて偏りがあるような気もしますが、面白い結果が得られたと思うのでまとめてみます。 SSH鍵の種類 鍵の種類 個数 割合 RSA鍵 61749 (95.88%) DSA鍵 2647 (4.11%) ECDSA鍵 8 (0.01%) 約6万個の鍵のうち、8個だけECDSA(楕円DSA)鍵が見つかりました!常用しているのか試しに登録してみただけなのかはわかりませんが、何にせよ

    GitHubユーザーのSSH鍵6万個を調べてみた - hnwの日記
  • RSA公開鍵から素数の積を取り出す方法 - hnwの日記

    RSA暗号はHTTPSやSSHの通信で利用されている暗号化方式です。公開鍵として巨大な素数の積を交換しあって暗号に利用しており、この素因数分解が困難であることにより安全性が担保されています。このことは教科書にも載っているような内容で、ご存じの方も多いかと思います。 ところで、その素数の積を実際に見たことってありますか?少なくとも僕は見たことがありませんでしたし、大抵の人は見たことが無いのではないでしょうか。稿ではこの公開鍵の情報を見る方法を紹介します。 OpenSSH公開鍵の中身を見る まずはOpenSSHの公開鍵の情報を取り出してみます。OpenSSHの公開鍵は次のようなものです。 ssh-rsa AAAAB3NzaC1yc2EAAAADAQABAAABAQCw+XdXSrhBcDFAXPcisrc8im4y8ytC46HEQ0GsWOph9OPK1elTQmBD5LATGfp4JG4

    RSA公開鍵から素数の積を取り出す方法 - hnwの日記
  • PHP extensionとZend extensionの違い - hnwの日記

    PHPのextensionにはPHP extensionとZend extensionという2種類があります。これらの違いが何なのか、PHPの実装レベルから調べてみました。 PHPのextensionについて PHPのextensionには2種類が存在します。これらは次のようにphp.iniでロード指定する構文が異なります。 extension=extension.so zend_extension=/path/to/extension.so 稿では「extension=」でロードされるものをPHP extension、「zend_extension=」でロードされるものをZend extensionと呼びます。これらはPHPのソースコード中ではそれぞれmoduleとextensionと呼ばれているので注意してください。 代表的なZend extensionとしてはXdebugとZend

    PHP extensionとZend extensionの違い - hnwの日記
  • PHP 5.3.4以降ではヌルバイト攻撃が成立しにくくなった - hnwの日記

    今回はWebセキュリティの話題です。実はid:t_komuraさんの記事で既報なんですが、案外知られていない気がしたので改めて紹介します。 PHPアプリケーションに特化した攻撃手法として、ヌルバイト攻撃というものがあります。PHPの大半の関数がヌル文字\0(0x00)を文字として認識する一方、Cの関数を直接呼び出すような一部関数では文字列の終端文字として機能することがあり、このねじれを利用する攻撃のことを言います。 特に、これまではディレクトリトラバーサル脆弱性やLFI(Local File Inclusion)脆弱性との組み合せでヌルバイト攻撃が言及される印象がありました。例えば次のような状況です。 <?php function __autoload($class_name) { require 'lib/' . $class_name . '.php'; } $obj = new $_

    PHP 5.3.4以降ではヌルバイト攻撃が成立しにくくなった - hnwの日記
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