遠距離恋愛してた彼女に振られ、何でも相談に乗ってくれてた女友達に彼氏ができ、病気で仕事も辞め、絶望と焦燥感に駆られた日々。 そんな中、俺の生を繋いでくれたのが灰原さんだ。見た目は幼く実年齢も年下だが、なぜか姉さん女房に甘えてる感覚に包まれる。一見クールで冷たく刺々しいが、その実は優しさで溢れている。献身を厭わず、いつも傍にいてくれて、自分以上に自分のことを理解してくれている。俺は抱え込むタイプなのだが、哀ちゃんは抱え込む前に気付いて助けてくれる最高の相棒だ。それに可愛くて綺麗で、デレた時の破壊力は……/// そんな彼女は、最近どこか儚げで消えてしまいそうな雰囲気が漂ってきている。守ってあげたい気持ちにもさせられるのだが、俺のスペックで彼女の信頼を勝ち取れるのだろうか。 不安要素は他にもある。ふとした瞬間に、昔の男のことを想っているような、そんな感じを受ける。話を聞けども「あなたが思うような