アンデルセン「即興詩人」(森鴎外訳)より: 朱(あけ)の唇に触れよ,誰か汝の明日なお在(あ)るを知らん.恋せよ,汝の心のなお若く,汝の血のなお熱き間に.白髮は死の花にして,その咲くや心の火は消え,血は氷とならんとす.来たれ、かの軽舸(けいか)の中に.二人はその蓋(おお)いの下に隠れて,窓を塞(ふさ)ぎ戸を閉じ,人の来たり覗(うかが)うことを許さざらん.少女(おとめ)よ,人は二人の恋の幸を覗わざるべし.二人は波の上に漂い,波は相推(あいお)し相就(あいつ)き,二人もまた相推し相就くことその波の如くならん.恋せよ,汝の心のなお若く,汝の血のなお熱き間に.汝の幸を知るものは,ただ不言の夜あるのみ,ただ起伏の波あるのみ.老は至らんとす,氷と雪ともて汝の心汝の血を殺さんために.ゴンドラの唄 - YouTube
![2016年6月3日|mshkh_note](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/a53ef93b580e41ea40768dcdb23b52ad30347ca8/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fassets.st-note.com%2Fpoc-image%2Fmanual%2Fpreset_user_image%2Fproduction%2Fi04f97ff72d86.jpg)