■東京都写真美術館「イマジネーション 視覚と知覚を超える旅」 東京・恵比寿の東京都写真美術館で開催中の「イマジネーション視覚と知覚を超える旅」は、映像の歴史を作品や資料でたどる企画展。影絵などの幻影装置から最新の技術を生かした多彩な現代アーティストの表現まで、収蔵作品を中心に紹介している。現代美術の出品者の一人は、気鋭のアーティスト、宇川直宏(うかわ・なおひろ)さん(40)だ。だれもが知っている世界的キャラクター、ミッキーマウスをモチーフにした画期的作品が、観客を引きつけている。(渋沢和彦) 「かわいい!」「あ、不思議!?」…。作品の前に立つ女性たちが、次々に声をあげる。そこには果物や野菜をかたどった約30センチの小さなオブジェがあるだけ。だが作品に近づくと、突然照明が消え、壁面に1メートルほどのミッキーマウスが浮き上がる。 特定の角度から光を当てると、オブジェの影がミッキーマウスのシルエ