『これは自分のことが書かれてある』 情報をインプットして、思考を整理できる読書。本の恩恵に与ろうと考えたとき、多くのビジネスマンが手に取るのは、即効性の高そうな実用書ではないだろうか。しかし中には歴史や哲学といった人文系の書籍から、知恵を吸収しようとする人もいる。はたして読むべきはどちらか。 「実用書派と歴史・哲学派は、おそらく年齢で分かれる」と分析するのは、これまで300人以上の経営者を取材してきたジャーナリスト・國貞文隆氏だ。 「30代までは実用書派が多くて、40代以降になると歴史・哲学派が増えていきます。それはちょうど仕事で人を使う立場になり、人間力が問われだす時期。実用書のノウハウよりも、歴史・哲学書で学んだ英知が役立つようになるのでしょう」 その実用書の中でも、ドラッカーやマイケル・ポーターのようなビジネス理論書は、経営者の二世といった跡継ぎが好んで読む傾向があるという。 「あま