アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞をはじめ、ロサンゼルス映画批評家協会最優秀ドキュメンタリー賞、全米脚本家組合ドキュメンタリー脚本賞など各映画賞を受賞して話題になった和歌山県太地町で行われているイルカ追い込み漁を題材にしたドキュメンタリー映画「ザ・コーヴ」(2009年)は、違法撮影や不法侵入などを行い伝統的なイルカ漁を意図的に悪質に描いたことで、日本の食文化や捕鯨の伝統がゆがめられて海外に伝わったとして、日本でも大きな反響を呼びました。この映画がきっかけで太地町に多くの反捕鯨団体が押し寄せてきてから6年。1人の日本人女性監督が「ザ・コーヴ」への反論として捕鯨問題の謎に迫る「ビハインド・ザ・コーブ」を制作し、このほどロサンゼルスで開催中のグレンデール国際映画祭でアメリカ初上映を果たしました。 本作が監督デビューとなった八木景子監督は、米大手映画会社に勤務した後、自身の映画制作会社を設立