日本から中国本土の中国人を狙った振り込め詐欺グループの拠点とみられる複数の施設が福岡県内で見つかり、県警が昨年12月下旬、詐欺容疑で関係先を家宅捜索していたことが31日、捜査関係者への取材で分かった。それぞれの施設には、査証(ビザ)が不要な短期滞在(90日間)で入国した30人を超える台湾人がおり、詐欺のマニュアルとみられる大量の文書や通信機器も見つかった。県警は関係者の事情聴取を進めている。 福岡県内の「かけ子」が中国に電話し、台湾などの共犯者と連携して中国人から金をだまし取る組織的な犯罪グループが存在するとみられる。日中間に容疑者の引き渡し条約がないことなどから、摘発を逃れるために「国境」を悪用した可能性がある。県警は警察庁と協議し、国際刑事警察機構(ICPO)を通じて中国の捜査当局に情報提供することを検討している。 捜査関係者によると、拠点とみられる施設は昨年春と冬、福岡県の古賀、筑