今回は趣向を変えて,複数の不正プログラムにより引き起こされる最新の脅威を仮想的に再現してみたい。トレンドマイクロでは現在最も多く発生している脅威のモデルを「Webからの脅威」と定義している。その最大の特徴は,インターネット経由のダウンロードなどにより複数の不正プログラムが侵入し被害を拡大し続けるというものだ。 この攻撃の導入口として増加している攻撃方法として,正規Webサイトの改ざんがある。正規Webサイトを何らかの手段でハッキングし,そのコンテンツを変更する攻撃は古くからあったが,Webからの脅威のモデルにのっとった大規模な正規Webサイトの改ざん例としては,2007年6月に発生した「イタリアンジョブ」と呼ばれるケースが最初のものである。イタリアを中心に100以上の正規Webサイトが改ざんされた事例だ。 この攻撃では,改ざんされた正規Webサイトには他の不正サイトへリダイレクトするHTM
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