表に出ていないだけで、性犯罪の捜査や訴追を行う検察でも、セクシャル・ハラスメントが横行し、あまり問題視されず、甘い対応に終始してきた歴史がある。 特に幹部や先輩による部下、後輩に対するセクハラは、同時にパワー・ハラスメントとも結びついているから、非常にタチが悪かった。 髪型や服装に口出しして変えさせたり、異性関係を詮索したり、宴席で男性幹部の横に若手の女性職員を座らせたり、酌をさせたり、卑猥な言葉を吐いたり、手や身体をベタベタ触ったり、果ては酔って抱きついたり、といったものだ。 職務上の地位を利用し、男性職員が期の離れた独身の女性職員と不倫関係に至る例も散見された。 幹部や特捜部員の男女比などが示しているとおり、女性職員は同じ能力の男性職員と比べて人事上も明らかに冷遇されてきた。 わいせつ系のイロモノ事件は女性検事に配点せよとか、日の目をみない少年係など女性検事にやらせればよいなどと、前時