【東京支社】6日の三陸鉄道全線再開の陰には、多くの関係者の支えがあった。八千代エンジニヤリング(東京都新宿区)は、北リアス線の最後の不通区間・田野畑―小本(岩泉町)間の復旧設計を担当。早期復旧を果たすために材料の調達などを工夫しながら、津波に強い最新構造にした。同社の担当者は「二度と津波で流されないようにしたかった。安心して乗ってほしい」との思いを込めて記念の日を迎えた。 総合建設コンサルタントの同社は、津波で流失したコイコロベ沢とハイペ沢の橋、島越(しまのこし)駅、周辺の盛り土、松前川橋を含めた島越地区を設計。復興はスピードとの勝負であるため、設計しながら同時に工事を行うタイトなスケジュールだった。 島越駅は山側に移し、周辺の盛り土は壊れにくくするため幅を約30メートルと広くして補強材を使用。資材不足のため、震災で発生したコンクリート片を破砕したものなどを使って早期完成に努めた。軌道の下