ウィルコムは国内唯一のPHS事業者だが、契約数の減少に歯止めがかからない。筆頭株主である米ファンドにより、前社長が事実上解任され、経営も迷走。次世代通信サービスに賭けているが、その前途は── ピッチのウィルコムがピンチだ。国内で唯一、PHS事業を手掛けるが、契約数の減少に歯止めがかからない。26日には、筆頭株主である投資ファンドの米カーライルにより、喜久川政樹前社長が事実上解任され、経営も迷走している。来月にも開始される次世代通信サービスに賭けるが、その前途は多難だ。 PHSを愛する男 日本の通信業界を代表する“名物”社長は静かにその職を辞した。記者会見も開かれず、短いプレスリリース一枚が発表されただけだった。喜久川氏は副会長に退き、ソニー出身の久保田幸雄氏が後任に就く。 「PHSを心から愛する男」。業界関係者は、トレードマークのスキンヘッド姿でウィルコムを引っ張ってきた喜久川氏のことをこ