ブデッリ島に住む78歳のマウロ・モランディ氏は、よく岩だらけの海岸にやってきては、陰鬱な海に目をやりながら散歩するという。そして、目に見えない力によって潮が引き、かき回されるのを見て、自分がいかにちっぽけな存在であるかを痛感する。 【ギャラリー】モランディ氏が暮らす孤島はこんなに美しい島だった 写真13点 「私たち人間は、自分たちは地球を支配できる巨人だと思い込んでいますが、本当は蚊のような取るに足らない存在なんです」 1989年、イタリア半島の西方、地中海に浮かぶサルデーニャ島とコルシカ島の間で船のエンジンが故障し、錨が切れて漂流していたモランディ氏の双胴船は、容赦のない潮の力に捕らえられ、ブデッリ島に流れ着いた。そこで出会った島の管理人が2日後に引退すると聞くと、既に社会に幻滅しきっていたモランディ氏は、船を売って管理人の仕事を受け継いだ。 それ以来28年間、たったひとりでこの島に住み
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