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ブックマーク / pmazzarino.blog.fc2.com (6)

  • 『セクシー田中さん』の原作改変問題の検討と改善案反社会学講座ブログ

    こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。遅ればせながら、日テレと小学館から公表された『セクシー田中さん』ドラマ化の経緯についての報告書を読みました。 全体的な印象をいいますと、日テレのほうが詳細ですし(総文字数だと小学館版は日テレ版の3分の2くらい)、自分たちにとって有利なことも不利なことも併記しようとする姿勢が見られます。日テレ版を読んだあとに小学館版を読むと、小学館のほうは原作者と担当社員に不利なことをなるべく書かないよう配慮してるような印象を受けます。 ネット上では日テレのほうを強く批判する声が多いようですが、批判されることを覚悟の上で自分たちに不利になる証言も載せたのだから、当然の反応でしょう。報告書とは来、事実関係をあきらかにするために作られるものだから、それでいいんです。保身のために、何も批判できないようなあいまいな文言の報告書でお茶を濁すようなマネをしなかっただけでも評価す

    mustelidae
    mustelidae 2024/07/01
    ブコメは反発が強いが、私は原作至上主義に疑問を感じているクチなせいか、肯定できるところが少なくない。/いや契約条件の問題だという人も多かろうが、困難な条件と思うので結局は合意の成立過程が問題になる。
  • 続・エスカレーター片側空けの件反社会学講座ブログ

    こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。前回のブログ(エスカレーター片側空けの歴史を踏まえた提案)では、エスカレーターの片側空けをやめるべきであるとする意見を書きました。その後わかった追加情報などを補足しておきます。 片側空けの習慣がなかなかやめられないいちばんの理由は、それが合理的で効率がいいと思ってる人が多いからです。でも、片側空けが定着するまでの歴史とさまざまな人たちによる実証研究、メーカーの主張などを総合して検討すると、じつは片側空けは利用者全体の効率を下げている可能性が高いのです。みんなで両側に立って乗ったほうが、結果的に全員が早く移動できて社会全体の効率がよくなるし、事故も減って安全になります。 それと前回指摘したのは、急ぐ人のために片側を空けろというけど、真剣に急いでる人が実際どれだけいるんですか、って疑問。気で急ぐのなら、階段を駆けるはずで、エスカレーターを歩いてる人は、

  • 池袋暴走事件と法の正義反社会学講座ブログ

    こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。池袋暴走事件の裁判がはじまり、被告が無罪を主張したことで、感情的に批判してるひとが多いようです。聞くところによると、テレビのワイドショーではコメンテーターがこぞってタコ殴り状態だそうです。 でも、ちょっと待ってほしい。みなさんの正義も暴走してます。 ホンネをいえば、私もあの被告に情状酌量の余地はないと思ってます。実刑判決でも全然かまわない。高齢だから事実上の終身刑になったとしても、同情はしません。 ただ、被告が裁判で無罪を主張することは、それとはまったく別問題です。法の正義、法手続き上の正義というものがあるのです。 日人は、裁判で無罪を主張すると「ふてぇ野郎だ!」「反省の色がない!」と感情的に批判しがちですが、被告が無罪を主張するところからはじめるのは、裁判の形式として妥当なやりかたです。まず、無罪であるという被告の主張から出発し、検察側が被告の主

  • 何度でも言う。地域の絆と犯罪にはなんの関係もない反社会学講座ブログ

    こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。 寝屋川の中学生殺人事件の容疑者逮捕を受けて、月曜以降、デタラメなコメントがテレビからあふれ出すと思うので、先制攻撃をしておきます。 さっそく、金曜夜の報道ステーションでやらかしてました。コメンテーターの藻谷さんは、かなりまともな人です。殺人事件の件数はずっと減少していて、いまはもっとも少ない時代だという事実をきちんと指摘してたところまでは、よし。 ただ、そのあと続けて、地域の絆が薄れているのではないか、犯罪を防ぐために、われわれはもっと地域の絆を大切にすべきだ、みたいなことをいうんです。 決定的に矛盾したことをいってるのに、ご自分で気づいてないのですね。むかしに比べて地域の絆が弱くなった。と同時に、犯罪はむかしより減っている。だとしたら、絆が弱まるほど犯罪は減るという結論になってしまいます。 報道関係者のみなさん、立ち読みでもけっこうです。私の『「

  • ビートルズなんて聴いてなかった日本の若者反社会学講座ブログ

    こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。ポール・マッカートニーさんがまた来日されたとかで。そのたびにニュースでは、ビートルズが初来日したときの若者たちの熱狂ぶりが記録された資料映像を流すのですが、じつは60年代のほとんどの日の若者は、ビートルズなんて聴いてなかったそうです。ビートルズブームは、あとからかなり誇張されて伝えられているのです。 このことは以前、小熊英二さんの『1968』を読んで知りました。当時中高生だった渋谷陽一さんなどの音楽評論家は口を揃えていってます。そのころビートルズを聴いてた若者はクラスに一人いるかいないかってくらいで、ほとんどの若者は橋幸夫や舟木一夫を聴き、オトナたちと同様にビートルズを否定していたそうです。熱狂してたのはごく一握りの若者だけでした。 ビートルズのレコードが売れるようになったのは70年代にベスト盤が出てからのことで、それ以前はあんまり売れないものだか

  • しつけが悪いのを「やんちゃ」とごまかすな反社会学講座ブログ

    こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。 ちかごろ、しつけの悪いこどもや犬を、「やんちゃ」という言葉で美化・正当化する人たちがいるのが気になります。 「ウチの子、やんちゃなんですぅ」と嬉しそうにいう親や飼い主。それがいいことだと思ってるの? 不穏な空気を感じます。「元気」ではなく「やんちゃ」とわざわざいうのはそこに、騒いだり暴れたりして他人に迷惑をかけているというニュアンスが含まれてるからです。 こどもが被害者になることにはやたら神経質になっているクセに、こどもや犬が騒いで周囲に迷惑をかけたり暴れたりして加害者になることには無頓着な親たち。自分のしつけがなってないのを、「やんちゃ」というかわいらしい響きの言葉でごまかしてるだけ。ぶしつけなガキや犬など、ちっともかわいくない。 私はこどもや若者の権利や自由を擁護しますけど、しつけにはかなりキビシいほうです。体罰は絶対に否定しますがしつけは絶対

    mustelidae
    mustelidae 2015/03/16
    ヤクザやチンピラもこの言葉を使うので、自分は「やんちゃ」という言葉にそもそももっと物騒なイメージをもっている
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