日本大学アメリカンフットボール部による「悪質タックル」の問題は、当該試合から3週間が過ぎてもなお、いまだ世間で大きな波紋を呼んでいる。 日大の様々な対応のまずさに対して批判の声が上がる中で、ひとつ置き去りにされている問題がある気がする。 それが、アメリカンフットボールという競技そのものの評価が地に落ちていることだ。 ワイドショーで繰り返し流される危険なタックルの映像は、フィジカルコンタクトのある競技の危険性の象徴として、また、内田正人元監督をはじめとした日大指導陣の不明瞭な説明の姿は、パワハラ的な旧時代の体育会系の体現のように語られている。 こういったニュースを目にする多くの視聴者の皆さんに声を大にして言いたいのは、本来のアメリカンフットボールとはそういう競技ではないということだ。フィジカル面以上に緻密な戦略が求められ、指導者と選手の密なコミュニケーションに基づく阿吽の呼吸こそが魅力の種目