メソッドの「シグネチャ」(signature)という用語は、メソッドの定義を示す際によく使われる用語ですが、厳密な意味を考えると、この用語を使用する際には注意を要します。シグネチャは、プログラミング言語設計の用語で、言語ごとに明確な意味が定義されているからです。その意味を正しく把握したうえで「シグネチャ」という用語を使う必要があるのです。 一方の「構文」(syntax)という用語は、より汎用的な意味で使われます。単に「ソース コード上にどのように文字が配列されているか」という表記方法を表しているだけなので、プログラミング言語ごとに意味合いが異なるわけではありません。 従って、無難にメソッドの定義について言及したい場合は、「メソッド構文」という用語を使った方がよいと思います。 以下ではメソッドの「シグネチャ」についてもう少し詳しく解説しましょう。 まずはシグネチャの一般的な意味について、次に