東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の記録や教訓を後世に伝えるアーカイブ(記録庫)拠点施設を巡り、県は県主体で設置、運営する方針を固めた。県や市町村、大学、民間企業などでつくる財団法人による運営を視野に基本構想の策定に着手した。県は国による整備・運営を求めていたが、平成32年の東京五輪を見据え、方針転換した。建設費や運営費の財源確保が課題で、県は国に支援を求める。 ■国に財政支援求める アーカイブ拠点施設は「ふるさとふくしま再生の歴史と未来館」(仮称)。浜通りを廃炉やロボット開発などの拠点とする福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想の国際産学連携拠点の一つに位置付けられ、双葉、浪江両町にまたがる復興祈念公園への併設が検討されている。東京五輪で訪れる国内外からの訪問客に県内の復興状況を直接見てもらうとともに正しい情報を発信し、風評払拭(ふっしょく)につなげる狙いがある。 県
今年も3月11日にはテレビで震災や原発事故の映像が繰り返し流された。しかし、震災特番を見る人は年々減り続けている。あの日のことを、忘れてしまったのか。それとも、見られない理由があるのか。 Nスペですらダメだった 「3月11日21時から放送の『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』では、ダウン症の書道家・金澤翔子さんが、被災地を再訪する様子を追い、震災を通じて日本と台湾の絆が深まった過程を特集。台湾から200億円もの義援金が集まった事実を伝えました」 TBSテレビの菊野浩樹編成部長はそう語る。ただし、その「金スマ」の視聴率は9.4%と、前4週の平均12.9%を大きく下回った(以下、数字は関東地区の番組平均世帯視聴率)。 「数字はいつもよりやや低かったのですが、内容は素晴らしかったと自負しています。ゴールデンタイムに、3.11を正面から取り上げた番組を誇りに思っています」(菊野氏) 誰もが忘れえぬ
図2 ヒンクリーポイントC(HPC)、陸上風力発電(OW)、太陽光発電(PV)の2023~2057年における行使価格の推移予測 英国のシンクタンクであるIntergenerational Foundation(IF)は4月5日、英国南西部のサマセット州で建設が計画されている「ヒンクリーポイント(Hinkley Point)C原子力発電所」を太陽光や風力発電など再生可能エネルギーによる電源で代替すれば最低300億から400億ポンドの節約になるとの調査結果を発表した。 ヒンクリーポイントC原発は、安全性を大幅に高めた新型炉「欧州加圧水型炉(EPR)」を採用している。出力1600MW(1.6GW)のEPR2基で構成し、総出力は3200MW(3.2GW)となる見込み。仏EDFなどが建設を受託する予定となっており、2023年の稼働を目指している。 英IFの調査では、ヒンクリーポイントC原発の建設コス
原子炉を自力で冷やせなくなった原発へ、海上から真水を運んだ自衛隊員たちがいた。作戦名は「オペレーション・アクア」。見えない放射線への恐怖とどう向き合ったのか。東京電力福島第一原発の事故から5年。作戦に加わった3人が語った。 ――東日本大震災の発生翌日の2011年3月12日に福島第一原発の1号機、14日に3号機で水素爆発が起きた。海水による冷却では塩の結晶ができるため、真水を入れた台船を海上自衛隊横須賀基地のタグボート2隻(YT79、YT68)が原発へ運ぶ作戦が24日、立案された―― YT79の船長だった厚ケ瀬(あつがせ)義人・元1等海曹(57)=13年3月退職 テレビのニュースで爆発する様子を見て「大変なことが起きている」と感じていたが、まさか原発へ行くとは。上官から作戦を聞かされ、放射線対策としてYT79の窓を溶接するなどの準備に入った。家に帰る時間はなく、妻からは電話で「誇りを持って、
【ブリュッセル八田浩輔】欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は4日、東京電力福島第1原発事故後初めてとなる原子力政策に関する報告書を公表した。ドイツなど福島原発事故後に段階的な脱原発を選択した国がある中で、地球温暖化対策や雇用喪失への懸念などから、EU全体としては原発を2050年までの「重要な電源構成要素」と位置づけた。 報告書によると、加盟28カ国で稼働している原子炉は、14カ国の129基。域内総発電量の約3割をまかなっており、平均運転年数は30年近い。また、10カ国で新設計画があり、フィンランド、フランス、スロバキアでは建設が進められている。域内での関連産業の雇用は約50万人で、今後40万人以上の新規雇用を生むとした。
<do−ki> ドキドキするミステリーを読んでいるようで、目が離せない研究がある。「犯人」は消えたヨウ素、「物証」となるのは大量のテープ状ろ紙。思わせぶりな言い方で申し訳ないが、事故から5年たっても決着がつかない初期被ばくの話だ。 原発事故後、人々が知るようになったのは、拡散した放射性物質にはすぐ消え去ってしまう短寿命のものと、長年居座る長寿命のものがあることだろう。ヨウ素131は前者で8日ごとに半減していく。痕跡は早々にたどれなくなってしまったが、短寿命だからといって影響が小さいわけではない。甲状腺がんとの関係が福島の人々を不安にしているのは、ご承知の通りだ。 本来なら事故直後にきっちり測定しておくべきだったが、全く不十分だった。そこに「高い値が出たら困る」という誰かの意図が働いたかどうか、ここでは問わない。 この記事は有料記事です。 残り657文字(全文1018文字)
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