中央省庁が障害者雇用を水増ししていた問題は、自治体や裁判所などにも拡大している。国は障害者の法定雇用率をクリアしていない企業に納付金を求めていながら、自らは障害者の雇用者数を水増しして、法定雇用率を満たしているかのように装っていたのだ。 【その他の画像】 この問題の背景には、障害者の雇用政策を法定雇用率ありきで進めてきた「ひずみ」があることは、前回の記事で慶應義塾大学の中島隆信教授に指摘してもらった通りだ。 望むべき姿は、障害のある人が、障害のない人と同じように普通に仕事ができる環境づくりを進めることではないだろうか。今回は、その理想に向けて取り組んでいる企業を取材した。 ●仕事を頑張るより、体調が大事 「皆さん、今日は体調にお変わりありませんか? 台風が西日本に近づいていますよね。東京の天気も荒れてきました。今日はこのあと午後1時に打ち合わせが入っていますが、何か困ったことがあればいつで