社会人にとって頭を悩まされるのは、業務内容よりも何よりも人間関係だ。特に、上司と部下で良い関係を築くのは難しい。「なんて使えない部下なのだ」と思う経験も少なくはないだろう。だが、上司にとって部下をどう活かすかどうかはアナタのマネジメント能力に掛かっている。 ライフネット生命保険のCEOの出口治明氏は『部下を持ったら必ず読む 任せ方の教科書 「プレーイング・マネージャー」になってはいけない』(角川書店)の中で、部下へ仕事を任せることこそが会社を強くすると指摘している。出口氏はライフネット生命を「100年後に世界一の保険会社」にするために、性別、年齢、国籍を超え、多様な人達の意見に耳を傾け、部下の長所を伸ばすように仕事を割り振っている。出口氏によれば、「誰が、何を、どこまで(いくらまで)決定できるのか」「自分が負うべき責任は、どこまでなのか」といった権限の範囲をハッキリさせながら権限を委譲する