北へ遷りゆく時/ゼーンの結婚 現代アラブ小説全集 (8) 作者: アッ・タイーブ・サーレフ,黒田寿郎,高井清仁出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 1989/02メディア: 単行本 クリック: 9回この商品を含むブログ (2件) を見る アッ・タイーブ・サーレフの『北へ還りゆく時』という本がある。この本は語り手に、ムスタファー・サイードがイギリスでの過去を告白するという形で読者に伝えられる。 ムスタファーはイギリスの占領下のスーダンで学校に通い、優秀な成績をおさめる。そしてカイロで勉強した後にロンドンに赴き、経済学を学ぶ彼はここでも優秀な成績をおさめ、24歳の若さで大学の経済学の講師に選ばれるほどであった。 しかし、彼には裏の側面がある。彼は次々とロンドンの女性を誘惑し、性的関係を持つのである。そして、彼と性的関係をもった女性は2人が自殺し、1人がやがて癌で死んでしまう。 しかし、自殺
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