動向レビュー 教科「情報」と図書館 千葉大学アカデミック・リンク・センター:小野永貴(おの はるき) はじめに 2003年に高等学校へ教科「情報」が導入されてから、11年が経った。日本の初等中等教育における初の本格的な情報教育として注目された本科目は、当初より図書館関係者からも関心が寄せられていた(1)。この11年の間には、全国的な未履修問題(2)や、科目としての存続を疑問視する要望書の提出(3)など、存続が危ぶまれる事態もあったが、2009年告示の学習指導要領において大幅な改善がなされ、2013年より実施の新課程においても発展的継続がなされることとなった。 教科「情報」と図書館のつながりについては、これまでも度々言及されてきたが、今回の学習指導要領改訂においては、図書館の取り扱いはどのように変わったのか。本稿では、教科「情報」のこれまでの経緯や実態をふまえながら、図書館との連携の可能性
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