マッチデイプログラム企画『緑の十八番』 福村貴幸 選手 文=上岡真里江(フリーライター) 一般的に『サイドバック』と表されるポジションを、永井秀樹監督は『サイドアタッカー』と独自の呼称で呼ぶ。「僕のサッカーの中では、サイドアタッカーは得点王もアシスト王も狙えるポジション」。その言葉には、DFでありながら“アタッカー”と名づけられる所以のすべてが込められており、その位置で起用される選手には、守備力に加え、高い攻撃センスが求められる。 その中で、メキメキと頭角を現しているのが福村貴幸だ。『左足のパス』が自慢の新加入レフティーは現在、リーグトップのアシスト数を誇る。 ガイナーレ鳥取でプレーしていた昨季も9アシストを記録し、J3リーグのアシスト王に輝いた。しかし、アシスト、特にクロスボールにこだわりを持つようになったのは、意外にも「去年から」だったという。プロ選手生命を懸けて迎えたキャリア10年目