違法採取後に山肌がむき出しになった山林=16日、宮城県名取市愛島塩手 土砂が違法採取される前の山林=2011年5月(国土地理院提供) 林野庁が発注した東日本大震災からの復旧事業で、宮城県名取市の山林で土砂が違法に採取され、同市の復旧工事現場に搬入されていたことが16日、関係者への取材で分かった。宮城県内では復旧・復興事業向けの土砂採取目的と疑われる山林の違法伐採が確認されているが、実際に土砂の採取が明らかになるのは初めて。 林野庁や県などによると、土砂の違法採取が確認されたのは名取市愛島塩手の山林約3.5ヘクタール。市内の建設会社が2013年2月から樹木を切り、露出した山肌から土砂を採取。関連会社のダンプカーに載せ、同市の太平洋岸で実施している海岸防災林復旧事業の工事現場に運び出していた。 広葉樹が茂った山林ははげ山となり、梅雨入り後の降雨で土砂が流れ出している。 復旧事業は津波で広