原子力規制委員会は3日、放射性物質を大量放出するような原発事故の発生確率を、原発1基につき100万年に1回以下に抑えるとする安全目標を定める方針を決めた。国の規制機関が、事故発生確率の数値目標を正式に示すのは初めて。国や電力会社が安全対策をとる上で達成すべき指標となる。 安全目標では、原子炉の損傷確率を1万年に1回以下、大規模放出を100万年に1回以下と定める。大規模放出の際に放出される放射性物質をセシウム137で100テラベクレル以下とする。東京電力福島第一原発事故の放出量の約100分の1にあたる。 安全目標は各国が定めている。今回規制委が定めた発生確率は、米国が原発を新設する際の目標とほぼ同じ。日本では福島事故前は事故発生の危険性を認めることになるとして、安全目標を正式に示していなかった。 関連リンク特集:原発・エネルギー