【2007年1月24日 Gemini Observatory】 有名な怪奇小説の中で、フランケンシュタイン博士は人間の死体から醜い人造人間を作り出した。一方現実の宇宙には、恒星として一生をまっとうした天体・白色矮星どうしが融合することで誕生したと見られる奇妙な恒星が存在する。 かんむり座Rはひじょうに奇妙な変光星だ(解説参照)。その変光のようすから、炭素のちりを吹き出していると考えられている。ふつうの恒星では質量の9割近くを占める水素がほとんど含まれず、かわりに炭素が豊富に存在する。かんむり座Rのような減光を示す「かんむり座R型変光星(RCB星)」と、変光しない(つまりちりを吹き出さない)だけで成分がほぼ同じ「水素欠乏星(HdC星)」は、天の川銀河の中で合わせて55個しか見つかっていない、とても珍しい恒星だ。 RCB星とHdC星の由来については、「2つの白色矮星が合体してできた」という説が
【2007年1月23日 CfA Press Release】 南半球ではおなじみの天体、大マゼラン雲と小マゼラン雲は、天の川銀河の周りを回る「伴銀河」と見なされることが多い。ところが、2つのマゼラン雲が従来の説より速く移動しているとする研究成果が発表された。事実ならば、マゼラン雲はただ天の川銀河の横を通り抜けようとしているだけなのかもしれない。 2つのマゼラン雲(解説参照)は、われわれの天の川銀河の「お隣さん」として知られ夜空でも目立つ存在だ。ただし、大マゼラン雲はかじき座の方向、小マゼラン雲はきょしちょう座の方向にあり、日本からは見ることができない。 大小マゼラン雲は天の川銀河に比べて小さく、また銀河的スケールではとても近いので、惑星に対する衛星のように天の川銀河の周りを回っているというのが一般的な考えだ。さらに、大マゼラン雲と小マゼラン雲はお互いの周りを回る「連銀河」であることも確実視
温暖化への不安、科学的に裏づけ IPCC報告書 2007年02月04日 温暖化する地球 地球温暖化は確実に進み、その原因は人間活動とみてまず間違いない。今後も気温上昇は続き、実害に直結する――。6年ぶりにまとまった「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第1作業部会」の第4次評価報告書は、多くの人が抱く不安を科学的に裏付ける内容だった。08〜12年に温室効果ガス削減を約束している京都議定書だけでは不十分なことが、はっきりした。だが、温室効果ガスの大排出国である米国や中国を含む削減シナリオはない。さらなる対策は待ったなしだ。 ■米中、なお鈍い反応 「気候の変動はすでに始まっている。一刻も早く行動を起こすべきだ」 国連気候変動枠組み条約事務局(UNFCCC)のデブア事務局長は2日、作業部会が開かれたパリで記者会見し、各国に警告。「科学をベースにした結論なので、米国への働きかけに役立つだろう」
衛星破壊実験の破片、国際宇宙基地の軌道と交差 米機関 2007年02月02日 中国の衛星の破片の軌道(北極・南極上空を通る線の束)と国際宇宙ステーションの軌道(南米上空を斜めに横切る線)。南米西方沖の上空で交差している=CSSI提供 中国の人工衛星破壊実験で飛び散った大量の破片(デブリ)が地球を周回し、国際宇宙ステーション(ISS)の軌道と南半球上空で交差していることが、米民間調査機関の解析でわかった。破片は、追跡可能な直径約10センチ以上のものだけで517個あり、「ステーションだけでなく、運用中の多くの人工衛星にとって脅威となっている」と警告している。 人工衛星の軌道解析などを手がける民間調査機関「CSSI」が、北米航空宇宙防衛司令部が追跡している破片の軌道データをもとに解析した。それによると、破片は高度260〜3500キロの範囲に広がり、雲のようなかたまりになって地球を周回している。
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