猪瀬直樹 1946年生まれ。信州大学卒業。『ミカドの肖像』で第18回大宅壮ノンフィクション賞受賞。『日本国の研究』で文藝春秋読者賞受賞。2007年、地方分権改革推進委員会委員、東京都副知事に就任。 公共の場所での喫煙を全面禁止にするという神奈川県の禁煙条例の例に限らず、喫煙者にとっては、まことに肩身が狭い時代になった。そんな“禁煙ファシズム”とも言える現状を、東京都副知事で愛煙家の猪瀬直樹氏(61)が喝破する。 * まず事実として言いたいのは、昨年度(07年)の国のたばこ税が約2兆2000億円。そのうち地方のたばこ税が約1兆1000億円もある。僕は政府税制調査会委員でもあるけど、ばかにならない税収ですよ。たばこの問題を語る時、税収の側面から考えてみることは大切だと思う。意外と喫煙者自身も納税意識が薄いけど、それだけの税金を支払っているんだからさ。もっと、タックスペイヤーとしての認識を持って