織田作之助直筆の短冊をみつめる吉川さちこさん。短冊には「眉高く道無き道を往かむ哉」(右)などと書かれている(写真:産経新聞) 小説「夫婦善哉」で知られ、来月が生誕100周年にあたる大阪出身の作家、織田作之助(1913〜47年)が自作の俳句を記した直筆の短冊(縦36センチ、横6.3センチ)が、織田の親戚宅で見つかった。短冊は昭和20年9月に書かれ、直後に小説「道なき道」が発表されている。当時は、愛人が織田との恋愛に苦悩した様子を日記に書き記していた時期とも重なっており、専門家は「小説や自身の『道なき道』に苦悩した織田の心情がわかる貴重な資料」としている。 短冊には「眉高く道無き道を往かむ哉」の俳句と、作之助の「作」の文字が記されている。線が細く文字の空間が広い織田の特徴的な筆跡で書かれている。 短冊を書いた翌10月に、織田は、短冊の一文と同名の小説「道なき道」を発表。当時、織田には輪島昭
こんな状態で大阪府民880万人の命を守れるのか-。8月25日の豪雨への、府危機管理室の対応のことだ。 西日本の広い範囲で降った大雨で大阪・キタの繁華街でも一時冠水した。気象庁によると、大阪市中央区では25日午前10時55分までの10分間の降水量は27・5ミリで、観測史上最多となったほか、24時間当たりの降水量も豊中市で149ミリを記録。8月では過去最多となった。 豊中市では午前10時すぎから激しく降り出した。府内各市町村の被災状況が一覧できるオンラインシステムをチェックしていた府危機管理室は、同市の浸水被害が「0」のまま更新されないことを不審に思い、直接電話で問い合わせた。すると、市民からの問い合わせが殺到し被害状況を入力できていないことや、浸水被害が発生していることが判明。府危機管理室は「床上浸水2棟、床下浸水21棟」とする第1報を午後2時半に「(被害状況を)確認中」として報道各社にFA
大阪維新の会の松井幹事長(府知事)は5日、堺市長選(29日投開票)を前に同市で開いた集会で、世界文化遺産登録へのアピール策として、百舌鳥(もず)・古市古墳群の仁徳天皇陵古墳にふれ、「宮内庁がどう言うかはあるけどイルミネーションで飾ってみよう、中を見学できるようにしようと色んなアイデアを出して初めて指定される」と述べた。 宮内庁が陵墓に指定・管理する古墳は尊厳を保つ目的で、原則、立ち入りが禁止されている。 集会は、橋下代表(大阪市長)や、堺市長選への立候補を表明している西林克敏氏らが市民に大阪都構想などの政策を説明する「タウンミーティング」。松井幹事長は、都構想に反対し、再選を目指す現職の竹山修身市長が、府と大阪市で進めるイルミネーション事業に参加しないことを批判した上で、仁徳天皇陵古墳を取り上げた。
大阪・船場にある大阪市立開平小学校(同市中央区)で31日、明治初期に地元の豪商・山片家から寄贈された和書や蘭書など約6000冊の「愛日(あいじつ)文庫」に風を通す曝書(ばくしょ)(虫干し)が行われた。年に1度の恒例行事だが、今年は初めて、同小の6年生18人が土曜授業で参加。〈子どもたちに良い書物を読ませたい〉という先人の思いを受け継ぎ、地域が守ってきた美しく貴重な古書に、児童らは歓声を上げた。 同文庫は1872年(明治5年)、船場地区に小学校(後の愛日小学校)を開設するため、山片家8代当主重明が自らの邸宅とともに同家が代々、収集してきた古書を寄贈したのが始まり。開校後も蔵書を増やし、昭和30年代頃からは、卒業生らで作る「愛日教育会」が毎年、曝書をしている。 貴重な書物も多く、山片家が仙台藩から拝領した写本「環海異聞(かんかいいぶん)」には、仙台の船乗りが漂流し、ロシアなどで見聞した風景が鮮
大阪市阿倍野区の私設図書館「もものこぶんこ」のプレゼンテーションではミニ朗読会も催された 【沢木香織】全国17の小規模な図書館や書店が集う「第1回マイクロ・ライブラリーサミット」が24日、大阪市浪速区の「まちライブラリー@大阪府立大学」で開かれた。地域に根ざす運営方法や集客の工夫を語り合った。 いずれも自治体や大学、企業ではなく、主にNPOや個人が運営している。街のあちこちに… 続きを読むこの記事の続きをお読みいただくには、会員登録が必要です。登録申し込みログインする(会員の方)無料会員登録はこちら朝日新聞デジタルのサービスご紹介はこちら※有料記事の一部を自動で取り出して紹介しています。PR情報
性暴力救援センター大阪「SACHICO」では、性暴力被害者に聞き取りをした上で、検査や証拠採取などを行う。緊急避妊のタイムリミットは72時間だが、被害直後には冷静に状況を判断し病院や警察に駆け込むことは極めて難しい=大阪府松原市のSACHICO(写真はイメージ) まだ幼さの残る少女が、性暴力救援センター大阪「SACHICO」(大阪府松原市)に相談に訪れた。見れば、おなかが小さく膨らんでいる。妊娠7カ月。腹痛で近所の医院を受診したときに妊娠を指摘され、初めて気付いた。原因は数カ月前に受けた強姦(ごうかん)被害。少女はまだ中学生だった。 SACHICOには平成22年4月の開所以来、2年間で強姦被害に遭った女性144人が治療や相談に訪れている。そしてその15・3%にあたる22人が望まない妊娠をしていた。多くは中絶を選ぶが、十代の少女は妊娠という体の変化に気付きにくく、判明時には、母体保護法で中絶
大阪市長から任命される同市立大学長が従来、大学の教職員による選挙結果に基づき選ばれていることについて、橋下徹大阪市長は9日、「ふざけたこと。そんなのは許さん。学長を選ぶのは市長であり、選考会議だ」と述べ、今秋にも想定される選挙を認めない考えを示した。市役所で記者団に語った。 同大の定款では、学長は大学の選考会議からの申し出に基づき、市長が任命する。ただ、学長候補者は従来、大学の教職員による2回の投票を経て選び、その結果をもとに選考会議が候補者を市長に伝えていた。現在1期目の西沢良記学長は来年3月末で4年間の任期を終える。 橋下氏は「(学長は)選考会議で選ぶが、選考会議に僕の意見を反映させる。それが民主主義だ。何の責任もない教職員にトップを選ぶ権限を与えたらどうなるのか。研究内容に政治がああだこうだと言うのは大学の自治の問題になるが、人事をやるのは当たり前の話だ」とも述べた。
大阪府阪南市にある少年院「和泉学園」が、入所している少年らにシンクロナイズド・スイミングの指導を続け、10年目を迎えた。 二度と非行や犯罪へと走らないように協調性を身につけさせる狙いは、しっかりと若い心に伝わり、3年前からは取り組みに共感した五輪メダリストも指導に加わっている。保護者、少年審判に関わった裁判官らを招いた発表会(9月6日)に向けて、特訓が続く。 「もっと足を上げて。ほら、息を合わせて」 園内の屋外プールに、法務教官の声が飛ぶ。音楽に合わせて泳ぐのは、日焼けした13人。肩や腕に足を乗せて2段に組み上げる「タワー」を完成させ、上段の少年が両手を広げて決めのポーズを取ると、「よっしゃ!」と声が上がった。 同学園は窃盗や恐喝などで送致された約140人が生活。シンクロは集団生活が苦手な少年を選んで毎年6月から週4回、1時間半ずつ練習させている。 きっかけは、教官の一人が200
病院内をアートで飾って患者らの気持ちを癒やそうと、大阪市出身のイラストレーター黒田征太郎さん(74)が3日、同市東成区大今里の朋愛病院で、病棟の壁に動物のイラストを施したり、リハビリ患者らと絵を描いたりするイベントを実施。地域の子どもらも参加し、思い思いの絵を描いて楽しんだ。 機能面重視のために彩りの少ない病院などの壁に、絵を描いて雰囲気を変えようと、黒田さんと製薬会社「日本新薬」(京都市)が企画。こうした取り組みは「ホスピタルアート」として、全国に広がっている。 黒田さんは同病院のリハビリテーション室やリハビリ病棟で、固形の油絵の具を使い、羽ばたく鳥や猫、花などのイラストを優しいタッチで壁に描いた。参加した患者らもクレヨンで画用紙にヒマワリや魚などを描き、黒田さんと一緒に色を塗るなどして仕上げた。 リハビリで通院中の松村幸子さん(81)は「病院は殺風景なイメージがあるけれど、かわいい絵を
東日本大震災で犠牲になったペットなどを描いた「震災で消えた小さな命展」が24日から、熊取町の町立熊取図書館で始まる。絵本作家のうさ(本名・田中麻紀)さん(45)らが、写真や飼い主たちの記憶をもとに、生き生きとしたペットたちの姿を再現。111枚の絵を前に、うささんは「家族の一員だった動物を失った悲しさが伝われば」と来場を呼びかけている。 震災では、多くのペットが大津波にのまれたほか、原発事故による避難の際、現地に残されたペットが犠牲になるなどした。ペットを避難所内に連れて行けず、車中生活を余儀なくされた被災者も少なくない。このため、震災後、自治体の中には、避難計画にペット同伴の義務を盛り込むことを検討する動きも出ている。 うささんは、2011年10月に宮城県沿岸部を訪れ、支援物資を配るボランティア活動などをしていたが、出会った被災者から「自分が守ってやれなかった」と後悔する声を多く聞いた。中
2013.6.26 22:34更新 大阪で性犯罪が止まらない。今年に入ってから大阪府警が認知した強制わいせつ事件は今月9日に500件を突破した。過去最高だった昨年を約10日上回るペースで、このままいけば4年連続で全国最悪になる可能性が高い。府警は昨年から、性犯罪の抑止対策に力を入れているが、目に見えた効果が表れないのが実情だ。府警幹部は「ひったくり以上に、性犯罪の街と呼ばれるほど不名誉なことはない。何とか減少させたい」と危機感を募らせている。 強制わいせつは、服の上から体に触れる痴漢と違い、下着の中に手を入れて直接肌を触るといった悪質な性犯罪。18~21年は東京の発生件数が最多だったが、22年以降、大阪がワーストになっている。 過去最多の1251件だった昨年は暖かくなる4月から増え始め、6月の152件をピークに、10月まで毎月100件を超える発生が続いた。今年は5月に入ってから増加傾向が見
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く