●「リーダーには、相手の心を読むインテリジェンスが必要」 ——ローマ史は、リーダー論、組職論、国家論などに幅広く引用されている。あなたが考える理想的なリーダーの資質は何か。 「ユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)は、知力、説得力、肉体的耐久力、持続する意志、自己制御の5つを備えている人物だった。リーダーには『現状の見えない裏までも見る能力、相手の心を読むインテリジェンス』が必要だ。もう一つ、真のリーダーはみな刺激的だ。他人に刺激を与えるという意味でだ。権力とは、新しい考えを持たせる力だ」 ——ノブレス・オブリージュも、作品にいつも取り上げられているが。 「ローマの力は、国民の安全を保障するインフラ構築とノブレス・オブリージュから出た。国民に最も必要なのはセキュリティ、すなわち安全だ。その次は、誇りと快適な生活。ローマのリーダーたちは、このような国民の必要を満たすために奉仕した」 ——
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