■「おとうさん すき」から、「ぼくは、父親に絶対会いたくありません」へ 行政の子ども若者支援の委託事業をメインとして仕事をするようになったここ10年近く、僕は主として、不登校やひきこもりや発達障害をもつ親御さんの面談支援を担当している。 行政の事業なので当然無料のサービスで、区役所に置かれているチラシや広報を見てやってくる親御さんは上の3分野に限らず多様だ。あるいは、最初はたとえば子どもの不登校ということで面談に来られたものの、実は発達障害であったり夫からのDVであったり妻の不倫であったりと、真の問題に移行していくことがよくある。 そのなかでも、数は多くはないが、当欄でも度々触れている、離婚の際の「単独親権」にまつわる諸問題には深刻なケースが含まれる。 その代表が、離婚時に同居した親からの、子への「洗脳」問題がある。 Twitterに公開されているとはいえやはり究極のプライバシーだからその
2つの虐待死事件とDV このところ、野田市で起きた小4女児の虐待死事件が大きな話題となっています。昨年は目黒区で女児が同じく父親からの虐待によって死亡したばかりですが、2つの事件には共通点が多いと思います。 ともに加害者が父親だったこと、おそらく母親に対するDVもあったこと、さらに子どもが一時保護されたことをきっかけに転居していること、転居にともなう関係機関の連携がうまくいっていなかったことなどが挙げられます。 虐待問題に詳しいルポライターの杉山春さんは、雑誌『AERA』(2019年2月11日号)で、女児死亡という虐待の2事例の共通点のひとつとして、加害者である父が仕事をとおしたアイデンティティを持てず(不況などの影響もある)、家族が唯一のアイデンティティの根拠になっている、つまり家族への依存が強まっていたことが背景にあったのではとコメントしています。 このように、仕事に希望が持てない男性
中学生になっても子どもとお風呂に入ったり、手を繋いでショッピングをしたり、大学のオープンスクールについていったり、はては大学の履修説明会や就職説明会にまで参加し、積極的に質問したりする。そんな親が増えているという。急増する「仲良し親子」「ベッタリ親子」。もはや「子どもが部屋にこもって、何をしているのかわからない」のは、前時代のことらしい。 「尾木ママ」の愛称で知られる教育評論家の尾木直樹氏は、『親子共依存』(ポプラ社)のなかで、このような状況に警鐘を鳴らしている。たとえば、前述の「親子入浴」については、幼少期であれば「父子入浴を体験している人ほど、成人しても父親に対して信愛の念を持っている」など、子どもの人格形成上、良い影響を及ぼすことが調査でわかっている。しかし、思春期になっての親子入浴は、子どもの自立心を阻害するという。ちなみに、思春期は男の子で小学5年生の夏以降、女の子で4年生の2月
文月メイ「ママ」という歌のことを知ったのは、たぶん誰かのツイートだったと思う。 「児童虐待を扱った歌で、内容が過激ということで放送禁止になったようだが、そこまでするほどのことだろうか」という旨のツイートだったと記憶している。 ふーんと思って、なんとなく調べてみた。 歌詞はこちら。 冒頭の「ぼくのことが邪魔なの?あのゴミ袋と一緒に捨てるの?」 のところで確かにちょっとぎょっとしたけど、第一印象としては「すごくいい歌だとも思わないけど、まあこれはこれでありなんじゃないかな」というものだった。YouTubeのコメント欄はおおむね好評。 「ぼくには、たった一人のママ 嫌いになったりしないよ」のあたりが心に響くのか 「どんな親でも、子どもは親を嫌いにはなれないものだ」 「自分は虐待を受けてきたけど、それでも親に愛して欲しかった、この歌に書かれてあることはよくわかる。自分もいま子育てをしているけど子ど
家庭内で性的虐待や児童虐待を受け、避難した被害者を保護するため、総務省は加害者による住民票の閲覧を制限する方針を決めた。被害者を支援している民間団体「被害者サポートセンターおかやま(VSCO)」(岡山市)が20日、記者会見して明らかにした。これまで明確な規定がなかったが、義父から性的虐待を受けた岡山県出身の女性(30)の訴えがきっかけとなり、来月にも住民基本台帳法に基づき都道府県に通達を出す。 家庭内暴力(ドメスティックバイオレンス=DV)被害者の場合は住民票の閲覧制限が認められてきたが、虐待被害者については明確な判断基準がなく、自治体の判断に委ねられている。 このため、家族から性的虐待を受けた被害者が家を出ても、加害者が住民票を閲覧すれば転居先を知られる危険性がある。 通達では、家族による住民票閲覧を拒める対象について、現行の「DV及びストーカー行為等の被害者」に、「児童虐待及びこれらに
『母がしんどい』(田房永子、新人物 往来社) ド直球なタイトル通り、本書は“しんどい母”にからめとられて身動き取れなくなった主人公・エイコちゃんの自立物語を描いたコミック。カラフルな表紙に描かれたエイコはミッフィー的無表情ながら、「母」はにこやかにキラキラを飛ばしながら娘をかき抱いていて、パッと見には「ん? 何がしんどいの?」という状態が、むしろ相当にしんどそう。 なにしろこのお母さん、「怒ると3秒で豹変」して怒鳴り散らしたりはするものの、「元気でひょうきんで みんなを笑わせるのが上手」であり、暴力やネグレクトのようなあからさまな虐待をするわけではなく、「怒られもするけど 抱っこもいっぱい」してくれる人だ。ハタからはごく普通の家庭にしか見えない。 正直、エイコが小学生ぐらいまでは、読んでて、「えっ……これでしんどいとか言われちゃうの!? 習い事を強制したりまずい弁当作ったりなんて、多かれ少
ニッポン放送の『テレフォン人生相談』は、ほぼ全国に放送されているラジオ番組であり、老若男女が聴けるいたってマジメな内容であることを前置きしておく。一般人が電話でパーソナリティに相談をするという番組なのだが、3月5日に放送された相談内容があまりにも衝撃だったため、大きな物議をかもしている。 ・女児が語った信じられない事実 その相談をしたのは、孫(7歳女児)の祖母。女児が祖母に、信じられないことを話したというのだ。その内容を要約すると「お父さんの局部を洗ったり揉んだりくわえたりしたら白いものが出てきた」というもの。 ・笑いながら話す女児 あえて詳しくは語らないが、大人であればそれがどういう意味なのかすぐにわかる。しかし女児はその行為に対して何の疑問も持っていなかったらしく、祖母に笑いながら話してきたという。祖母が「悪い行為」であることを教えると、女児はシュンとしてしまったという。 ・
男性性被害者の、HEART様からメッセージを頂きました。 ご本人の許可をいただき、こちらに掲載させていただきます。 男性性被害は、実はとても身近なものです。女性だけが性被害にあうわけではありません。 性犯罪の被害者として認識されている女性も、依然として根強い世間の無理解と偏見により、被害を受けた後も、二次被害、三次被害と苦しむことになります。 男性は被害者として認識されてさえいません。 日本では、強かん罪は、男性には適用されないのです。 そのため、女性以上に、様々な偏見があります。 理解してもらうには、とても高いハードルがいくつもあります。 女性の性被害も「そんなに多いはずはない」と言う声をあちこちで聞きます。 ですが、そういう人に、あまりに辛すぎる思いを、誰が打ち明けようと思うでしょうか。 黙って横にいるだけです。サバイバーはとても敏感です。 実態を知らない、もしくは知りたくない、という
ホメオパシーをはじめとした代替医療の問題として、子供が必要な医療を受けられないことがある点が挙げられる。もちろん、多くの場合、代替医療を利用している親も、子の病状が重篤になれば医療機関に受診させ標準医療による治療を受けるだろう。しかし、現代医学を否定するタイプの代替医療に親がはまっている場合には、被害が生じる危険は高まる。日本でもホメオパシーに傾倒した親による子の医療拒否の事例が報道された。 ■asahi.com(朝日新聞社):代替療法ホメオパシー利用者、複数死亡例 通常医療拒む - アピタル(医療・健康) さいたま市では昨年5月、生後6カ月の男児が体重5千グラム前後の低体重のまま死亡した。両親は助産師の勧めでホメオパシーに傾倒。市によると、病院での男児のアトピー性皮膚炎の治療や予防接種も拒否していたという。 報道が事実であるとしたら、このケースは、虐待の一種である医療ネグレクトとみなされ
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