広島市教育委員会が、市立小中高校の平和教育の教材から第五福竜丸の記述の削除を決めたことが話題になっていますが、これは読売新聞の誤報で、無線長の死因は放射線障害ではなかった。2015年5月1日のニューズウィーク日本版の再掲です。 今年の日本記者クラブ賞の特別賞に、南海放送(愛媛県)の制作したテレビ番組「放射線を浴びたX年後」が選ばれた。受賞理由は「太平洋での米国の水爆実験による漁船被ばく問題を10 年以上も番組や映画を通じて追及した」となっている。 地方民放がドキュメンタリーを制作することは困難であり、しかも60年前の事件を取材するのは大変だったと思う。私はその番組を見ていないが、1954年にビキニ環礁で核実験による「死の灰」を浴びた静岡県の漁船「第五福竜丸」の事件を追跡し、その他にも多くの漁船が核実験で被曝した事実を明らかにしたものだ。 第五福竜丸は水爆実験の立入禁止海域で操業していたため
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