第八巻 [歌番号]08/1418 [題詞]春雜歌 / 志貴皇子懽御歌一首 [原文]石激 垂見之上乃 左和良妣乃 毛要出春尓 成来鴨 [訓読]石走る垂水の上のさわらびの萌え出づる春になりにけるかも [仮名]いはばしる たるみのうへの さわらびの もえいづるはるに なりにけるかも [左注]なし [校異]歌 [西] 謌 [西(訂正)] 歌 / 歌 [西] 謌 [西(訂正)] 歌 / 激 [類] 灑 [事項]春雑歌 作者:志貴皇子 喜び 植物 [訓異]いはばしる,[寛]いはそそく, たるみのうへの[寛], さわらびの,[寛]さわらひの, もえいづるはるに,[寛]もえいつるはるに, なりにけるかも[寛], [歌番号]08/1419 [題詞]鏡王女歌一首 [原文]神奈備乃 伊波瀬乃社之 喚子鳥 痛莫鳴 吾戀益 [訓読]神なびの石瀬の社の呼子鳥いたくな鳴きそ我が恋まさる [仮名]かむなびの いはせのもり