在日中国大使館の李書記官によるスパイ疑惑が深刻化している。書記官は、中国人民解放軍総参謀部の情報機関「第2部」の所属ながら、野田佳彦首相も学んだ松下政経塾の特別塾生や、東京大学付属機関の研究員として、日本の政財界中枢とパイプを築いたという。「経営の神様」松下幸之助氏が立ち上げた同塾は大丈夫なのか。 「幸之助氏は存命中、『中国は、経済はいいけど政治はダメだ』と言い続けていた。このため、松下政経塾は以前、中国からの海外インターンを受け入れていなかった」 こう語るのは同塾関係者だ。ところが、1989年に幸之助氏が亡くなると、状況はしだいに変わったという。 「日本企業が中国市場への進出を拡大し、日本の政財界が中国政府のご機嫌を取るようになった。そのころから、松下政経塾は中国からの海外インターンの受け入れを始めている。いまでは20人近くの中国人卒業生を出しているはずだ」 彼らが塾生として日本