「目で見て認識した色の階調」と「画面上での色の階調」の違い。絵画の画面における、色彩の色相・明度・彩度などの相関関係による「色の価値」を指す。「ヴァルール」とフランス語読みされることが多い(英語では「value」)。人間の目で見て認識できる色の数は無数であり、絵具の限られた色数では、とても目で認識できる色を捉えることはできない。さらに自然界には反射などによる光る色が存在していて、この色は白色絵具よりも白い=私たちには明るく見えている。例えば白い陶器を描くとする。観察すると反射で光っている部分がある。これを画面の中で表わそうとしたとき、白い陶器全体を白色絵具で塗ってしまうと反射で光る部分が表現できない。実際に感じられる陶器の白さを抑えて、白色絵具を反射で光っている部分に使用する。このように「目で見て認識した色の階調」と「画面上での色の階調」の違いを「色価(ヴァルール)」と呼ぶ。画家は「色価」
![美術館・アート情報 artscape](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/72ae6a8f3b88e5dc3f0c7196e3da9b71cadb3984/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fartscape.jp%2Fcommon%2Fimage%2Fhead_logo_sp.gif)