調査捕鯨で中心的役割を果たす母船「日新丸」=2009年4月、山口県下関市 年末から翌春にかけて毎年行われている南極海での調査捕鯨について、水産庁が今季の見送りを検討していることがわかった。調査母船「日新丸」(約8千トン)の大規模改修のため。見送りが決まれば、調査捕鯨が1987年度から始まって初めて。ただ野党を中心に、反捕鯨団体や反捕鯨国に日本が弱腰になっていると誤解されると反対論もあり、調整が続いている。 改修について水産庁は、8月ごろから本格的に検討を始めたという。日新丸は進水から25年たち、老朽化が進む。改修は、最短でも数カ月かかる。調査船団は、毎年11月下旬〜12月中旬に出港するので、すぐ改修を始めても、通常の出港に間に合わせるのは厳しい状況だ。 調査捕鯨は、南極海(捕獲枠1035頭)と北西太平洋(同380頭)で実施しているが、南極海では反捕鯨団体が妨害するため、国際的に注目さ